
墨田区押上で
エアコンを徹底洗浄!
今回のエアコンは、東芝ルームエアコンと
ダイキンルームエアコン各1台です。
ルーバモータ不良
(訪問日:2022年12月8日)
本日は、墨田区押上でエアコンクリーニングしてきました。電話にてご予約いただき、お掃除機能付きエアコンとスタンダードエアコン各1台です。
ナビをセットして午前8時過ぎに出発。近づいてきた訪問先のマンション周囲は見慣れた風景でした。実はこのマンション、今年の8月に2回も訪問しています。エアコンクリーニングでの訪問と、その後の不始末(フィルターをしっかりと嵌めるだけ)のために・・・。あれっ、友達紹介だったりするのでしょうか? 今回で3回目の広い駐車スペースに車を停めたら、前々回同様ホワイトボードに「清掃中・お部屋番号」と記載。ダッシュボードに置いて掲示しておきます。持ち入れる道具類を台車に載せたら少し時間の調整。5分前の8時55分頃にマンション入り口のインターフォンを鳴らしました。
エアコンクリーニング(徹底洗浄)|東芝ルームエアコン|RAS-401UR(W)|2010年製
自前のスリッパ・防水シートを片手に玄関前でご挨拶。本日のお相手たちを確認してから、お客様に作業順を指示していただきます。まずは時間のかかりそうなリビングの「東芝お掃除機能付きエアコン」からはじめることにしました。ただ少し気になる点が・・・。エアコンと天井との隙間が狭いんですよね。う〜ん、これ「お掃除ロボット抜けるかな?」少し不安もよぎってきます。
▼東芝ルームエアコン|RAS-401UR(W)

そして、はやる気持ちを抑えることができず、エアコンの動作確認はおざなりに・・・。これがいけないんですよね。手前側の上下風向ルーバーの締まりが悪いな・・・とは感じていましたが、しっかりと戻る前に我慢できずにコンセントを抜いてしまいました。お掃除ロボットの分解有無に気を取られすぎですね。
▼エアコン天面と天井との隙間

そして上記の画像をご覧ください。いやぁ〜、ギリギリでしたね。東芝のお掃除機能付きエアコンは「お掃除ロボット」の上側が「斜め方向」でネジ固定するようになっています。これが厄介なんですよね。垂直(上方向)よりはマシなのですが、一般的な手持ちのドライバーではカバーできません。常備しているスタビードライバー(68ミリ)で対応できて良かったです。ラチェットは温存できました。
▼ルーバモータの取り外し

取り外した「お掃除ロボット」(左画像)は、汚れやホコリの付着も目立ちます。この雰囲気では「ホコリ払い・拭きあげ」では対応できませんね。ローラー部の洗浄も必須なので、ルーバモータも取り外し(右画像)。これでローラーが回せるようになり、ぐるりと一周洗浄可能となります。この状態で女性スタッフにパス。他のパーツ同様「お風呂場」で洗浄してもらいました。
▼リモコン受光部基盤などの取り外し

私は本体側に戻って洗浄準備の続きを・・・。邪魔になる出荷時についたままの「青いテープたち」を剥がし、アースなども取り外し。リモコン受光部基盤を取り外したら下準備は完了です。今回はメイン基盤の分解なし。このままの状態で「徹底養生」します。それでは洗浄していきましょう。
▼洗浄力の強い洗剤で浸け置き

当店は「高圧洗浄機で汚れを吹き飛ばす」行為を良しとはしていません。汚れは吹き飛ばすのではなく落とすもの。洗浄力の強い洗剤を大量投入し、洗剤の力で汚れを浮かし落としていきます。
左側の画像は「背面パネル」「ドレンパン」「ファン裏」「ドレンパン裏」にカビ取り洗剤を噴霧したところ。右画像は「メイン洗剤」噴霧後(3ℓ)、「クロスフローファン」に厨房用アルカリ洗剤を追加噴霧したところです。
▼洗剤噴霧後のエアコン

ご覧の画像は洗剤噴霧後のエアコン全景です。熱交換器のアルミフィンもこの段階で洗浄後の雰囲気ですよね。当店の考えるエアコンクリーニングの理想形は、「高圧洗浄機」での濯ぎでは汚れが落ちてこないこと。ただ申し訳ありません。時間もお金もかかってしまうので、そこまで洗剤を大量投入することはありません。強烈に汚れたエアコンでも、メイン洗剤の使用量は6ℓ位。その際は「ホワイトクリーナー」に次亜塩素酸ナトリウム配合した標準仕様のメイン洗剤を3ℓ、次に「ゴールドZ(強化版)」を3ℓを追加噴霧。2種類のメイン洗剤を使い分けて噴霧していきます。
▼汚水|洗剤噴霧後・洗浄後

上記の画像は汚水たち。当然ではありますが「洗剤噴霧後の汚水(左画像)」の方が量は少なく汚れの色も濃い、そして「洗浄後の汚水(右画像)」の方が量は多く汚れも薄くなります。ただ洗浄後の方が「汚水の色が濃い」こんな現象を起こしている業者も多いことでしょうね。これは完全に洗浄不足。洗剤で汚れを落としているのではなく、高圧噴射で汚れを吹き飛ばしているだけ(全ての汚れを落とすことはできません。)だから。きっとエアコン内部の見えない箇所には、そんなコミたちが飛散していることでしょうね。そしてその飛び散ったゴミたちを落とすことができない場合は、洗浄前よりもエアコンが臭くなったり、洗浄後に臭い戻りを起こしたりします。これも素人業者のエアコンクリーニングあるある。
▼吹き出し口|洗浄前・後

お客様からの質問で「ファンをキレイに洗浄できますか?」と問われる機会が増えてきました。これもまた業者発信の印象操作なのでしょうか? ご覧の通り「クロスフローファン」は汚れの目立ちにくい黒色がデフォ。洗剤なんて使用しなくても「高圧洗浄機」の高圧噴射で吹き飛ばせば、それなりにキレイになってしまいます。ライトを当てたりフラッシュ撮影した画像を拡大しない限り、室内の高いところにあるファンの汚れ残りには気づかないことでしょう。さすがに洗浄した後の状態を「業者の前」でチェックする勇気もありませんよね。エアコンを組み立て後なら、上下風向ルーバーが邪魔するので見えにくく、汚れ残りも確認しにくくなります。
ただ安心してください。当店は洗浄力の強い洗剤を大量投入。ライトを当てたりフラッシュ撮影した画像を拡大されたって大丈夫。細部までしっかりと洗浄可能です。昨今は「ファン分解」を推奨している業者も増えてきましたが、それと同等の洗浄が可能。しかし、エアコンクリーニングでもっとも大切なのは「エアコン上部」の徹底洗浄です。ただそれをできない素人業者が増殖中・・・、業界内の大半を占めてしまいました。だからこそ「この事実を誤魔化すために」目視しやすい「エアコン下部の洗浄は大変。だからその洗浄が大切!」という印象操作が派生している気もします。環境や人の身体には優しい、しかし汚れは落ちない、ただ洗剤の濯ぎは簡単なので、誰にでも扱いやすい「エコ洗剤」が推奨されているのと同じ原理なのでしょう。これもまた素人業者が増殖するマジックだったりします。誰かが故意に発信している情報は、その誰かが得をする情報であり真実とは限りません。情報の精査にはご注意を。
▼洗浄後のエアコン(1台目)

上記の画像は洗浄後のエアコン本体とお掃除ロボット。両者ともしっかりと殺菌洗浄済みです。
▼逆流防止弁の洗浄

そうそう、こちらのエアコンのドレンホースには「逆流防止弁」と「防虫キャップ」が設置されていました。そもそも「防虫キャップ」は不必要ですが、「逆流防止弁」と一緒なら全くの無意味。ゴミたちの溜まり場にしかなりません。案の定、洗浄中には詰まりが発生。途中で取り外して洗浄することになってしまいました。「逆流防止弁」の設置有無は事前に教えていただけると有り難いです。
▼洗浄後のドレンホース周り

洗浄後の室外機周りはご覧の通り。申し訳ありませんが、当店では室外機周辺の掃除はしておりません。洗浄した後の室外に流れる汚水はそのままの状態となりますので予めご了承ください。逆流防止弁と防虫キャップを元通りにセットして、次のエアコンに移動です。
▼ルーバモータ(スイングモータ)の故障

・・・、と思っていたのですが、エアコン組み立て時に不備発生。手前側の上下風向ルーバーがカクカクして上まで戻りません。上下風向ルーバーの軸には問題なかったので、これはルーバモータに原因がありそうです。ただ前述している通り、作業前にしっかりと動作確認はしていません。ここでもう一度エアコンを再分解。ルーバモータを取り外して確認してみました(上画像)。ただモータの軸を手で回してみると、なんのテンションもなくクルクル回ってしまいます。これはギヤの破損ですかね。ルーバーを取り外したときに負荷もかかるので、完全に逝ってしまったのでしょう。ただこれは劣化が原因・・・。そもそも安価なこのルーバモータ、耐用年数は10年もありません。そして2010年製の古いエアコン。
ここでお客様に「ルーバモータの調子が悪いので、修理交換します」と説明すると「あっ、前から動きが悪かったですよ。」と、なんとも正直なお答えが・・・。いやっ、本当に色々な人がいますよね。初めから破損や故障しているのに、知らぬ存ぜぬで「業者に責任を負わせよう」とする人や、今まで気づかなかっただけなのに、洗浄したことで壊れたと錯覚する人。正直こちらの確認ミスや説明不足が原因ではありますが、色々と嫌な体験をしたこともあります。
ただ、上下風向ルーばグラグラの状態で作業を終えるのも正直辛いですよね。洗浄前は半開き位だったはずなので・・・。そこでメーカーに修理部品を発注することにしました。簡単に手に入るだろうと考えていたのですが、メーカーの回答は「修理部品の供給は不可」とのこと。えっ、東芝・・・お前もか・・・。昨年までは購入できたんですけどね。仕方なく別サイトから割高で購入することになってしまいました。当初はこちらで負担するつもりだったのですが「お客様の方で料金負担する」と何度もいわれたので、ご好意に甘えて修理費として「2000円」いただくこととに。数日後、修理・交換してきました。うん、このマンションには、2回訪問することがルーティーンのようですね。
▼ドレンホースの脱着

寝室のエアコンに移動すると、お客様から説明がありました。「このエアコンは臭くて水漏れもあった」とのこと。そこでドレンホースの出口を探しにいきましたがどこにも見当たりません。どうやら隠蔽配管のようですね。これはきっついな・・・。しかも「ダイキンエアコン」。ドレンパンは簡単には取り外せません。水漏れしているということは「ドレンホース」の詰まりも考えられます。エアコン上部(熱交換器・ドレンパン)の汚れたちが、その詰まりを悪化させるとも考えられますからね。そしてその時は外からの吸引は不可。う〜ん、次亜塩素酸ナトリウムの大量投入しかないか・・・、などと考えながら分解していると、ドレンホースの軸はこんな感じでした。ドレンパンから大量に汚水が流れ出るのを想定して、メイン基盤を取り外したのが大正解です。有り難いことに手抜き工事ですね。ネジ固定されていなかったので、これなら簡単にドレンホースの分離が可能。これで、エアコン上部のゴミを流すことなく、直接ドレンホース内の洗浄もできます。ラッキーでしたね。
▼洗浄後の汚水(2台目)

ドレンホースを外しているので、室内に残る汚水の量は多め。約2杯の汚水が室内のバケツに納まりました。これで汚れ起因の水漏れや臭いは改善できています。あとはできる範囲内の水漏れ対策をしておきましょう。
▼水漏れ対策(応急処置)

こちらのエアコンは若干の逆勾配。しかも隠蔽配管にもなっています。室外に向かうドレンホースの角度も微妙だったので、コードや配線を本体と備え付け板の間に噛ませる(右画像)ことで角度調整。左側は固い「VVFケーブル」を変形させて底上げ(左画像)。まっ、これだけは解消できないかも知れませんが、やらないよりはね・・・。お客様にはこの旨を説明し、これでも水漏れが起きるようなら、エアコンを設置した業者に相談することをお勧めしておきました。
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