
足立区中央本町で
エアコンを徹底洗浄!
今回のエアコンは、シャープルームエアコン1台です。
三昔?前の古いエアコン
(訪問日:2022年6月17日)
本日は、足立区中央本町でエアコンクリーニングしてきました。mailにてご予約いただき「賃貸の部屋のエアコンなんですが、大変古いものです。品番を添付させていただきましたのでご確認ください。」と確認用の画像もいたただきました。「もちろんこれだけ古いものですので、万が一作業中に破損してしまう可能性は了承しておりますので、お願いできませんでしょうか。」とのこと、古いエアコンに対応できる業者が見つからなくて困っていたそうです。空いていた男性スタッフ一人訪問日をご指定いただき、本日訪問してきました。
エアコンクリーニング(徹底洗浄)|シャープルームエアコン|AY-D22W-W|1993年製
前日に電話があり、事務所使用しているためデスクがあるとのこと。パソコンなどのOA機器は移動できるが机も移動した方がいいかとの質問でした。とりあえず現地確認させてくださいと報告して当日を迎えます。
アパート下の駐車場に車を停めてからお客様宅へ移動。階段を登り降りして道具類の運び上げ、少し息を切らしながらインターフォンを鳴らします。玄関先で軽くご挨拶し、防水シート片手に自前のスリッパで入室。まずはエアコン周りのデスク確認ですね。強固な机ならその上に乗って作業も可能、ただ残念なことにガラステーブルでした。流石の私でも(小柄)、これには乗れませんよね。まずはデスクを移動してから防水シートで作業スペースの確保。道具類を運び入れ、お風呂場もお借りして養生したら準備は完了。それではエアコンを分解していきましょう。
▼エアコンの簡易分解

こちらが本日のお相手「三昔?」29年前の古いエアコンです。①は洗浄前。外観はキレイですよね。どうやら2年前にも洗浄しているとのこと。ただその業者とは連絡が取れなくなってしまったそうです。②はフィルターを取り外したところ。このエアコンは表側からはパネルが外せません。厄介な構造ですね。このまま本体カバーごと分解していきます。③一般的な簡易分解ならこの段階まで。古いエアコンなのでパーツも劣化していることでしょう。きつめに嵌っている上下風向ルーバーを分解する勇気も出てこないですよね。④こちらが当店の簡易分解の最終形態ちょい前。上下風向ルーバーは「ドレンパン」ごと取り外しておきました。そして「メイン基盤」も・・・。
▼ファンモーターの取り外し

メイン基盤を取り外すと、ファンモーター部も見えてきます。どうやら簡単に分解できそうな構造ですね。これなら分解しないという選択肢はありません。ご覧のように取り外しておきました。これであらかたの故障原因は回避。コネクタ部や配線の不良がない限りもう安心です。バシャバシャと洗ってしまいましょう。
そうそう、このエアコンの電源コードは左側、コードの配線はエアコンカバー内です。前述している通り、経年劣化によるコネクタ部の不良も考慮しないといけません。エアコンを外してコードを抜くのも手間、基盤側の電源用コネクタを取り外すのも破損のリスクがあります、そこで脚立をもう一つ用意、電源コードを引っ張り出し、その上(脚立)に基盤を乗せて軽く養生。これでまた一つ、故障のリスクは回避できました。他のコネクタや配線不良の可能性は残っていますが、正直もうこれから先は運ゲームです。エアコンを徹底洗浄する限り、これ以上の回避方法はありません。故障させない唯一の方法は、徹底洗浄は諦めて「汚れたエアコンを我慢して」使用するしかないのです。
▼カビ取り洗剤噴霧

この古いエアコンには「熱交換器」の背面部がありません。見えてる箇所(前面)のみが熱交換器のアルミフィン部分。ドレンパンも取り外しているので、ファン裏とドレンホースに「カビ取り洗剤」を噴霧して浸け置き。ただ2年前に洗浄しているからでしょう。吹き出し口はキレイな状態。画像はありませんが「クロスフローファン」もキレイでした。
▼洗剤噴霧中のバケツ

2年前に洗浄しているといっても、吹き出し口の洗浄のみ。熱交換器は経年汚れが残ったままでした。まっ、こんな古いエアコンの上部は洗浄できないですよね。基盤・ドレンパンまで分解する手間を考えたら、業者のメリットなんてありませんから・・・。上記の画像は「熱交換器」にメイン洗剤を噴霧している最中。洗剤成分が汚れに反応して泡立ってきました。2年前に洗浄してはいますが、熱交換器だけでもこの汚水(汚れ具合)です。
▼汚水|洗剤噴霧後・洗浄後

今回の汚れはエアコン上部がメイン。予想以上にエアコン下部はきれいな状態でした。それでもこんなに真っ黒な汚水がバケツに残っています。
▼洗浄後のエアコン全景

熱交換器のアルミフィンもキレイになりました。黒ずんでいた経年汚れもスッキリとアルミ色に。先ずは「ファンモーター」を取り付けて「クロスフローファン」と結合。ドレンパン・基盤の順で組み立てていきます。さてさて、ここからは前述している通り運ゲーム。コネクタ・配線不良などがないことを祈るのみです。
▼組み立て・乾燥作業・乾燥運転

慎重に組み立てて乾燥作業(左画像)。無事にエアコンは動き出しました。安堵です。このまま乾燥運転で本日の作業は終了。只今の時間は午後12時30分。作業時間はオーバーしてしまいましたが、エアコンは見違えるようにキレイになりました。急いで次の現場に移動しなければ。ただこの日は大変でした。やはり2年前に洗浄したことのある古いエアコンと遭遇してしまい、同じように分解する羽目に。ただこちらも故障なく無事に終了しています。
ただ残念なこともありました。6月22日に訪問したお宅のダイキンマルチエアコン。2003年製で19年前のエアコンでした。エアコンを故障させないために基盤を取り外し、いつも通り徹底洗浄。慎重に基盤を取り付けてから電源を入れましたがエアコンは反応しません。ショートしたような音がするわけでもなく、なんの反応もない状態です。お客様に報告しながら、もう一度再分解・組み立て・電源入れ・・・と、数回チャレンジしましたが動き出す気配はなし。完全に電源喪失しているようです。念の為ダイキンに部品在庫の確認。暫し連絡を待ちましたが、さすがのダイキンでも19年前の基盤は持ち合わせていないとのこと。本当に申し訳ありませんが、このように故障してしまってもかかる作業料金は徴収させていただきます。当店のルールとしてはですが・・・。
ここでお客様に提案を・・・。マルチエアコンなので2台あります。もう1台のエアコンよりも、こちらのエアコン(洗浄して故障した)の方が使用頻度は高いとのこと。そこで「基盤ごと取り替えてしまえば、こちら(洗浄した)のエアコンは使用できるようになると思います。ただ基盤の取り外しをするので、同じように故障(コネクタや配線部などの不良)するリスクもあります。いかがいたしましょうか。ただこちらのエアコンは洗浄したのでキレイになりましたが・・・。」しばらく悩まれていましたが、基盤の入れ替えをご了承いただき、今度は故障なくエアコンは動き出しました。
このように古いエアコンの場合は色々なことが想定されます。そして、故障してしまうとエアコンの修理はできません。それでも当日の作業料金(エアコンクリーニング)はかかってしまいます。古い配線などは抜き差しするだけで断線することや、初動の電力負荷に耐えられなくなってしまうこともあるのでしょう。古いエアコンを洗浄依頼されるときは、このようなことも起こり得ますのでご注意ください。そしてこの故障してしまったお客様の料金・・・、故障したままなら徴収しないつもりではいましたが、基盤の入れ替えで洗浄したエアコンは順調に動いています。その旨お客様に説明し、エアコンクリーニング料金として10,000円を頂戴いたしました。
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