
大田区田園調布で
エアコンを徹底洗浄と簡易清掃
今回のエアコンは、日立ルームエアコンと
三菱ルームエアコン各1台です。
徹底洗浄vs簡易清掃Vo.1
(訪問日:2021年5月24日)
本日は、大田区田園調布でエアコンクリーニングしてきました。電話での予約の際に、昨年エアコンクリーニングしたエアコンを簡易清掃で、今まで一度も洗浄していないエアコンは徹底洗浄と言われましたが、少し悩まれているようです。エアコンを見て判断しましょうとお答えし、当日を迎えました。
お客様の同住所には戸建て住宅が複数あり、近くに車を停めてから表札を見て周りましたがお客様名が見当たりません。住所を聞き間違えたのかな・・・と思いお客様に電話すると、どうやら外出中のようです。暫くその場で待っているとお客様が自転車に乗って戻られました。どうやら玄関は、駐車場裏の奥まったところにあるようですね。すっかり見逃していました。
ここでパーツなどの洗い場は駐車場前の路上でお願いしたいとのお話が・・・。う〜ん、ご要望とあれば仕方ありませんが、ちょっと駐車場が狭いんですよね。駐車場の奥を曲がった先が玄関になっており、その動線には所狭しと「自転車たちや荷物」などが置いてあります。障害物や駐車場の車を避けながら、人がやっと通れる極小スペースの中パーツを持っての移動・・・ふ〜っ、これは手間がかかりそうですね。しかも本日は男性スタッフ一人訪問日。今日はスタートから少々困惑気味です。
エアコンクリーニング(徹底洗浄)|日立お掃除機能付きエアコン
それでは気を取り直してエアコンをチェックしましょう。1階には三菱のお掃除機能付きエアコンが設置されていました。前面パネルを開けるとホコリホコリ、ルーバーを動かして吹き出し口を覗いてみると、ファンもしっかりと汚れています。「これは徹底洗浄した方がいいですね。」と、お客様にお伝えしました。それでは2階リビングのエアコンもチェックしておくか・・・と、昨年他の業者でエアコンクリーニングしているはずのエアコンを見上げると・・・。
▼日立お掃除機能付きエアコン

エアコンは上記の通り。すっかり汚れきっています。エアコンの右側と壁との隙間は極小。これ・・・、前回の業者はしっかりと洗浄できたのでしょうか? 甚だ疑問が残ります。ここでお客様に相談を。「正直な話、2台とも徹底洗浄が必要なくらい汚れています。ただ後の予定があるため2台とも徹底洗浄する作業時間はありません。ただこの汚れ具合だと、簡易清掃では臭いが取れない可能性が高いですね。」と。
「またエアコンの設置状況を確認する限り、リビングのエアコンがしっかりと洗浄されている可能性は低いですね。下手な簡易清掃業者が洗浄していると、エアコン内部が余計に汚れていることもありますので・・・。エアコン内部の油臭や使用頻度などを考慮すると、こちらのエアコンを徹底洗浄したほうがいいのかもしれません」と。
何も考えずにこちらの都合だけで考えれば、1階のエアコンを徹底洗浄したほうが楽チンです。元々の依頼は、1階のエアコンが徹底洗浄でしたからね。パーツの移動にも階段の上り下りは必要ありませんし、エアコンの設置状況も問題なかったので分解だって簡単に済むことでしょう。だだ・・・他の業者の洗浄跡をチェックしたい・・・という欲求があるのも事実。そして、リビングのエアコンがとっても汚れていたのも事実です。ということで、リビングエアコンを徹底洗浄することにしました。
▼エアコンの分解

エアコン下には低い棚があり、棚の上には物も置いてあります。これでは作業スペースにも若干の難がありますね。背の高すぎる置物や壁に掛けてあるカレンダーなどを移動させてから、マスカーテープで壁紙をぐるっと・・・幾重にも広範囲にお部屋を養生していきます。ふ〜っ、これで下準備はとりあえず完了。それではエアコンを分解しながら前の業者の痕跡を探してみますか。
▼分解有無の検証

①基盤の配線たちです。キレイにスッキリと纏められていますよね。よっぽど几帳面な業者なのか、出荷時のママなのか・・・どちらかなのでしょう。
②基盤下・裏のホコリ。こんもりとホコリが付着していますよね。これは間違いなく取り外していないのでしょう。
③基盤ケース裏側のホコリ。当然ではありますが、取り外した形跡がないので汚れたままの状態です。
④パーツ裏側のホコリ。こちらも、目視できない裏側はホコリだらけですね。
⑤背面パネルのホコリ。①〜④を見ていれば予想通り、お掃除ユニットを取り外していないのですからエアコンの背面を洗浄できるわけがありません。
⑥ロングドライバー。このエアコンのお掃除ユニットを取り外すためには、熱交換器前にある基盤をズラす必要があります。ただそのためには、基盤を固定させているプレートも取り外さないといけません。しかし・・・エアコンと壁との隙間は極小です。通常使用している手持ちのドライバーでは、長さが足りないのでネジまで届かないんですよね。そのためにこのようなロングドライバーの出番となります。
上記の検証結果から、前の業者はお掃除ユニットを分解しない「簡易清掃業者」で確定。う〜ん。このエアコンを徹底洗浄することにしたのは正解でしたよね。この時はそう思っていましたが・・・。
▼ドレンパン|洗浄前・中

まずはいつも通り「カビ取り洗剤」の噴霧から。背面パネル・ドレンパン裏・ファン裏と、ご覧のようにドレンパン内も浸け置き洗浄。塩素の力で、強力殺菌・漂白していきます。
▼クロスフローファン|洗浄前・後

キッチン隣接のリビング設置エアコンですので、1年前に洗浄した割には汚れていました。簡易清掃業者だって目視できる「吹き出し口」はキレイにしていたはずですから、1年でこれだけ汚れてしまったのでしょう。ただ昨年落とせなかった汚れも残っているかもしれません。念のため「クロスフローファン」には「厨房用アルカリ洗剤」も追加噴霧しておきました。
▼洗浄後のエアコン

本日のメイン洗剤は「ゴールドZ(強化版)」に次亜塩素酸ナトリウム配合のMAX仕様。だって昨年のエアコンクリーニングは簡易ですからね。洗浄力の強い洗剤でエアコン内部を徹底洗浄しておきました。
しかし今回は難問だらけ。お風呂場前の洗面下を高圧洗浄機のセット場所としてお借りしましたが、如何せん水の出が悪い。しかも・・・いつまで待ってもお湯はでません。お客様にお願いすると渋々とお風呂場を空けていただきましたが、浴室内に高圧洗浄機はセットできないんですよね。キッチン前に置かせて欲しいとお願いしましたが、こちらは却下。正直テンションダウンです。もう水でいいや・・・、使用後のお風呂場を現状回復するのも何だか面倒な気分だし・・・と、半ば諦め気味・自暴自棄の中、洗面台でチョロチョロと水汲み(約10分)。ふ〜っ、正直ちょっとイラッとしてきました。
▼洗浄後の汚水(1台目)

こちらが洗浄後の汚水です。1年前にエアコンクリーニングしているはずですが、こんなに汚れが出てきました。前回の汚れ残しやドレンの流れが悪かったので、バケツの汚水は多めになりましたね。汚れ落ちが止まらなかったので、途中で洗浄水も補充するはめに・・・またまたチョロチョロと約10分。
こちらのエアコンの洗浄後(午後2時頃)に、お客様より悪魔の囁きが・・・「後どれくらい時間がかかりますか?」。ふ〜っ、少し込み上げてくる気持ちを押さえながら「次は簡易清掃なので1時間はかからないと思いますよ。」とお答えしておきました。・・・と、ここまでが、この後に起こった事件までの前振り(言い訳)です。
このバケツを持って階段を降り、1階の廊下に足を下ろし た2歩目で・・・何故だかツルッと足元が滑りました。転ぶことはありませんでしたが、バランスを崩したことでバケツの汚水の上澄み(300ml位)が廊下にバシャーッと。ふ〜っ、気持ちと行動はバランスがとれていますね。猛省。しっかりと冷静に仕事しましょう。
溢れてしまった汚水を、急いで拭き取り、水拭き・乾拭き・水拭き・乾拭き・・・と、本来不必要である掃除に10分以上も費やすはめに。お客様は終始心配しておりましたが、ご安心ください。こんなことを言ったら失礼ではありますが、逆にキレイになっていますので・・・。しかしなんで足が滑ったのだろうか・・・、普段なら考えられないミスなんですが・・・。パーツ類は2階に戻す前だったので、床には水滴など垂れていないはず・・・誰かが濡らしていたのか?・・・と、原因をボヤかせて自己肯定している自分もいます・・・猛省猛省。
▼洗浄後の乾燥作業

安心してください。時間はかかりましたが、エアコンは徹底洗浄済みです。1年前の洗浄後とは雲泥の差。もう油臭もしませんよ。それでは1階のエアコンに移動しましょう。
エアコンクリーニング(簡易清掃)|三菱お掃除機能付きエアコン
▼エアコンの養生

簡易清掃なのでこんな状態でエアコン養生は完了。この後に「フィルター」「ダストボックス」は取り外して洗浄します。しかしこのエアコン、天面もホコリだらけ。エアコン周囲のホコリ払いですら時間がかかりますね。正直、分解して洗ったほうが早そうです。いやいや参りました。こんな汚れたエアコンを簡易清掃・・・、自分で決めたことではありますが・・・。
▼カビ取り洗剤噴霧

簡易清掃なので、洗浄箇所は吹き出し口のみ(上下風向ルーバーは取り外して洗浄)。カビ取り洗剤をたっぷりと噴霧しておきます。
▼厨房用アルカリ洗剤噴霧

次は「厨房用アルカリ洗剤」。クロスフローファンを繭玉のような状態で浸け置き洗浄。「苛性ソーダ」の強力な洗浄力で、ファンの汚れをグイグイ落としていきます。そしてこの洗剤を「メイン洗剤」で洗い流す作業。洗剤を洗剤で洗い流すんですよ。結局メイン洗剤を2ℓ以上も使用してしまいました。そしてこの作業で大切なのは「クロスフローファン」を極力回さないこと、クルクルと気持ちよくファンを回すことなく、ゆっくりと噴霧器の水圧のみで汚れを落としていきます。これが汚れや洗剤を吹き飛ばさない「簡易清掃」の肝。
そしてこの汚れを、高圧洗浄機で濯いでいきます。この作業にも注意が必要。徹底洗浄での水圧は「3.0〜3.5MPa」に設定していますが、簡易清掃では「1.0MPa以下」のシャワー並みにしています。その弱い水圧で「クロスフローファン」を回さずに、汚れと洗剤分のみを洗い流す。この作業が徹底できれば、必要以上に洗剤成分やゴミを周囲に吹き飛ばすことはありません。ゴミや洗剤を飛ばすことなく、吹き出し口のみを洗浄できるのです、可笑しな話ではありますが、これこそが徹底した究極の「簡易清掃」。エアコン上部に臭いの原因がなければ、これで臭いも解消できるのですが・・・。
▼洗浄後の汚水(2台目)

上記の画像をご覧ください。簡易清掃後の汚水です。こんな量のこんな色した汚水が残ったということは・・・このエアコンは「簡易清掃」向きではなかったということ。予想外に汚れていたので、またまた洗浄水を補充してしまいました。
▼洗浄後の冷房運転

洗浄後の試運転をすると予想通り。ふ〜っ、嫌な終わり方ですね。「エコ洗剤」でエコ洗浄していた頃を思い出します。そりゃそうだよな・・・熱交換器にもホコリが降り積もっていました。ダストボックスの掃除も行き届いてはいなかったのでしょう。エアコン上部に染み込んでいる生活臭が、キレイになってしまった「クロスフローファン」からダイレクトに吹くようになってしまいました。
こちらのエアコンを徹底洗浄した方が良かったのだろうか? との思いもありますが、逆にしたとしてもリビングエアコンで同じ気持ちになったことでしょう。お金のかかることなので、「徹底洗浄」「簡易清掃」の選択はお客様次第です。ただホームページ内にも記載しておりますが「簡易清掃」はあくまでも簡易。臭い戻り保証の対象外です。「高圧洗浄済みシール」もエアコンには貼付していませんので予めご了承ください。
ここて少し嫌味な話も・・・。エアコンクリーニング中(10時〜15時頃)は、お客様がキッチンを利用することはありませんでした。何故ダメだったんでしょうか? 初めからお風呂場を利用していれば、汚水を下まで運ぶ必要もなく溢すことだってなかったでしょう。キッチンとお風呂場が借りることさえできれば、30分以上時間も短縮できたはず・・・。パーツ洗浄などでお借りしたお風呂場は、キッチリと原状回復しています。キレイになることはあっても、使用前よりも汚れるなんてことは絶対にありません。
エアコンクリーニング経験者の方では起きうることなのですが、前の業者の洗浄スタイルや作業時間などをエアコンクリーニングとしてイメージされるのはとっても困ります。業者によって洗浄時間や洗浄範囲、洗浄内容もマチマチ。当店は徹底洗浄を掲げていますので、作業時間やお部屋の養生範囲・作業スペース、洗浄水だった大量に使用します。簡易清掃業者と同じ内容で、エアコンの臭いを取り切るなんて不可能ですよ。魔法使いではありませんので・・・。
色々なことがありましたが、なんとか無事に作業だけは終了。予定時刻より30分押してしまいましたが、様々なアクシデントを考慮したら良しとしましょう(自分都合ではありますが・・・)。なんだか本当に疲れましたが、急いで次の現場に移動しなくては・・・。
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