中野区新井で
エアコンを徹底洗浄!
今回のエアコンは、ダイキンルームエアコン1台です。
お掃除ユニットをつけたままでも徹底洗浄
(訪問日:2020年11月10日)
本日は、中野区新井でエアコンクリーニングをしてきました。100世帯ほどの銀行宿舎の敷地内には、不自然なくらい大量の来客用駐車場が・・・。世帯用の駐車場(地下)以外にも100台近く停められる「番号付きの駐車区画(平地)」があるのです。一般的な集合住宅なら4台分のスペースもあれば十分な感じ。ここまで広大なスペースの「来客用駐車場」は見たこともありません。しかも、その来客用駐車場には車が1台も停まっていないのです。何度も何度も、お客様には確認の電話をかけてしまいました。
そうそう、本日の「タイトル」。違和感がありますよね。お掃除ユニットを取り外した「徹底洗浄」ではなく、お掃除ユニットをつけたままの「簡易清掃」でもなく、「お掃除ユニットをつけたままでも徹底洗浄」です。
おいおい「お掃除ユニットをつけたままでも徹底洗浄」なんて、あり得ないだろう。そう感じる方も多いでしょうね。確かにその通り、普通に考えたらただの「簡易清掃」。徹底洗浄など不可能です。しかし、手間はかかりますが「お掃除ユニットをつけたまま」でも「徹底洗浄」ができる方法が・・・。素直に「お掃除ユニット」を取り外した方が、簡単なのですが・・・。
エアコンクリーニング(徹底洗浄)|ダイキンルームエアコン|AN71RAP-W|2014年製
来客用駐車場の確認や移動などに手間取ってしまい、お客様宅への到着は15分ほど遅れてしまいました。遅れた時間を取り戻さなければ・・・。お客様とのmailのやりとりで「メーカー名」「型番」は確認しています。本日のエアコンは「ダイキン」のお掃除機能付きエアコン。比較的簡単に分解ができる機種が多いメーカーなので、安堵感はあったのですが・・・。
スリッパを履いて、防水シートを片手にん本日のエアコンのチェック。ここで問題発生です。戸建て住宅ではなかったので全くのノーマークでした。エアコンの設置状況までは事前確認していません。目前には、天井との隙間が5センチもない「ダイキンお掃除機能付きエアコン」が・・・愕然です。
エアコンと天井との隙間
上部の写真(エアコンカバーを外した後の側面図)をご覧ください。壁に張り付いている一番左側のグレー部分は、エアコン本体の背面パネル。その上に少し噛んでいるホワイト部分とその下側と右側に伸びているグレーの部分がこのエアコンの「お掃除ユニット」です。お掃除ユニットの手前側に見えている、格子柄? のオフホワイトのパーツは「熱交換器」のサイドカバー。この熱交換器カバーのサイズ・位置とお掃除ユニットの形状が最大の問題なのです。
このお掃除ユニットの背面部(画像では左側のホワイト部分)は、見えている部分だけが「背面パネル」に差し込まれているわけではありません。棒状に伸びているだけではなく、「熱交換器背面」と重なりあうように下側にも三角状に伸びているのです。「熱交換器カバー」に隠れているので目視はできませんが、「熱交換器カバー」と同じような形状の「お掃除ユニット」の背面部が隠れているのですよ。高さでいうと8センチくらいでしょうか?
この「お掃除ユニット」を本体から抜くためには、この8センチ(お掃除ユニットの背面)をクリアしないといけません。持ち上げることで傾斜を変えられるため、実際は6センチでしょうか・・・。「熱交換器カバー」が同形状で切り込まれていれば、側面からスライドして取れるので問題ないのですが・・・。
※言葉だけの説明で判り辛くて申し訳ありません。画像加工・イラスト加工は面倒なので割愛してしまいました。何となく想像してみてください。
ここでお客様にご相談(エアコン分解前)。「このエアコンは、お掃除ユニットが抜けない可能性があります。その場合の選択肢は二つしかありません。」、一つは「お掃除ユニットを分解できないので、エアコン下部の洗浄のみの簡易清掃に変更すること。エアコン上部の汚れはそのままですが、料金は6,000円に変更いたします。」、もう一つは「お掃除ユニットをつけたままで、徹底洗浄する。お掃除ユニット自体には若干の汚れが残る可能性もありますが、エアコンの臭いの除去は可能。ただ通常の作業よりも分解作業が増えるため、作業時間がかなりかかります。」とご説明。
本日は一人作業日です。通常のお掃除機能付きエアコンの作業時間は3時間30分くらい。「お掃除ユニットをつけたままでの徹底洗浄」なら、5時間位かかるかもしれません。正直「簡易清掃」にして欲しいな・・・と願っている自分がいます。ただ、エアコン上部はかなり汚れていますよね。熱交換器のアルミフィンにはホコリがぎっしりと詰まっていました。お客様の判断は、即答で「徹底洗浄で!」とのこと。ふ〜、もうやるしか、頑張るしかありませんね。時間がかかることはお客様に了承済みです。ということで・・・開き直って写真撮影を。
▼基盤を分解
エアコンカバーを取り外し、諸々のパーツを分解。お掃除ユニットから伸びているコネクタを基盤からとりはずし、お掃除ユニットを持ち上げます。「う〜ん」やっぱりダメですね。背面部が引っかかって抜けません。お客様には「お掃除ユニットが抜けませんでしたので、つけたままでエアコンを洗浄します。」と、もう一度説明。さてさて、始めますか・・・。
徹底洗浄のご依頼です。お掃除ユニットをつけたままの状態でも、エアコン内部にたっぷりの洗剤を噴霧し、大量の洗浄水でバシャバシャと丸洗いしないといけません。エアコンを故障させずに、この作業・・・簡単なことではありませんよね。エアコンクリーニング中の故障の原因は「基盤・端子台」や「ファンモーター」への洗剤・洗浄水の浸水です。ただ、お掃除ユニットが抜けない状態で「基盤」を徹底養生することは不可能。ということで・・・上記のような作業が必須となりました。それは基盤類の完全分解です。この分解作業にも時間がかかりますよね。お掃除にユニットが抜けていれば、基盤を取り外した頃には洗剤噴霧までは終わっているタイミングでしょう。
しかし、これでエアコンが故障するリスクはなくなりました。あとはエアコン本体に残っている「端子台」「ファンモーター」を養生すれば、エアコンの徹底洗浄が可能です。ただ、この後の洗浄作業も「お掃除ユニット」が邪魔することに・・・。
▼カビ取り洗剤の噴霧
まずはいつも通り「カビ取り洗剤」の噴霧から。「お掃除ユニット」を持ち上げながら、角度を変えながら、位置を変えながら「背面パネル」「ドレンパン」「ドレンパン裏」「ファン裏」にカビ取り洗剤を噴霧・浸け置き洗浄。そうそう、エアコン上部が洗浄しやすいように「お掃除ユニット」の正面にあったパーツ類は分解しています。
▼パーツ類の洗浄
ここでパーツ洗浄に移動。お風呂場をお借りして、洗剤を噴霧して放置プレイ。右側の画像は放置後のすすぐ前ですが、ご覧のように既にキレイになっていますよね。そうそう本日のメイン洗剤は「ゴールドZ(強化版)」に次亜塩素酸ナトリウム配合のMAX仕様。このメイン洗剤をパーツ洗浄にも使用しています。カビが大量に付着している部分には追加で「カビ取り洗剤」、油汚れが目立つ箇所には「厨房用アルカリ洗剤」を追い噴霧。パーツ類も徹底洗浄完了です。
▼メイン洗剤の噴霧
このエアコンの洗浄には「メイン洗剤」を3ℓも使用しました。「お掃除ユニット」が分解できていれば2ℓ位の汚れ具合でしたね。この増えた分の1ℓが洗浄に手間がかかることへの補充分。遮るものがなければないほど作業効率は上がります。使用する洗剤や洗浄水の軽減も可能。逆に遮るものがあればあるほど、作業難易度は上がります。そのために使用する洗剤や洗浄水も割増に。当然作業時間もかかるのです。
このエアコンは、熱交換器のアルミフィンが目詰まりしていました。一段階メイン洗剤を噴霧してから、高圧洗浄機でホコリを落としておきます。右側の画像が一段階目のすすぎ後。しかしこれで終わりではありません。ここから大量のメイン洗剤を、何度も何度も重ね噴きしていきます。
お掃除ユニット」を持ち上げながら、角度を変えながら、位置を変えながら「背面パネル」「熱交換器背面」「熱交換器天面」「熱交換器前面」「お掃除ユニット」「ドレンパン」「ドレンパン裏」「ファン裏」「クロスフローファン」と、お掃除ユニットの隙間位置を変えながら、常時動かしながら、洗剤を若干浴びながらの作業となります。
▼パーツ類を乾燥中
メイン洗剤を隅々までに噴霧したら、今度はエアコン内部を放置プレー。そのままお風呂場へ移動して、パーツ類のすすぎ・乾燥作業です。拭き終わったパーツ類はご覧のように放置しておきました。エアコンの汚れがキツめだったので「高圧洗浄機」は洗面台下に固定。これで洗浄水(お湯)の補充もラクになります。このエアコンの洗浄には、洗浄水を30ℓ使用しました。
そうそう、浴室の養生が甘いですよね。女性スタッフなら隙間なく作業スペースを養生していますが、私の場合はこの程度。申し訳ありません。濡れた箇所は、作業後に拭き取り作業いたします。洗剤などを溢して床材を変色させるようなことは致しませんのでご安心ください。洗剤の補充などはシート上や浴室内で行っています。
▼洗浄後のエアコン全景
頑張りましたね。キレイになりました。エアコン下の防水シートは、跳ね返りの洗浄水でビチャビチャ。お掃除ユニットにあたった洗浄水が跳ね返えるので、私もキレイになりました。安心してください。跳ね返りは想定内ですので、エアコン下の防水シートは2枚(約3平方メートル)敷いてあります。
▼吹き出し口|洗浄中・後
クロスフローファンには、追加で「厨房用アルカリ洗剤」を噴霧。ご覧のように繭玉のような状態で浸け置き洗浄しておきました。洗浄後の吹き出し口もスッキリと殺菌洗浄済みです。
▼洗浄後の汚水
こちらが本日の汚水。30ℓの洗浄水を使用しているのに、室内のバケツに残った汚水は5ℓもありません。残りの25ℓ位の洗浄水は、エアコン上部の汚れをのせて室外に排水済み。これがこのエアコンが「徹底洗浄」されている証でもあります。
このエアコンの汚れ具合なら、20ℓの洗浄水でも何とかクリアできたかもしれません。お掃除ユニットがあるがために10ℓの洗浄水を補充することになりました。見えないからこそ、作業しにくいからこそ、洗浄には時間がかかるようになるのです。見えない箇所を想像しながら、洗剤や洗浄水の噴射されている箇所を意識しながら、満遍なく大量の洗剤・洗浄水を投入。見えない箇所だから、作業しにくいから洗浄範囲を狭める。こんなことではエアコンの臭いは解消されません。
このエアコンを簡易清掃したならば、もっと濃度の濃い黒い汚水が同量位バケツに残ったことでしょう。その汚れを見たらエアコンがキレイになったと錯覚するお客様も多いのでしょうね。ただそれは見えている汚れがなくなっただけ。見えない箇所の汚れはそのままなのです。下手な業者が洗浄していれば、汚れが別の場所に大量に移動しているかも知れません。室内に残る汚水とエアコンの洗浄率は比例しないのですよ。注意してくださいね。
▼洗浄後のキレイなエアコン
無事にエアコンの徹底洗浄は完了。洗浄前の悪臭は何処へやら。キレイな暖かい風が吹くようになりました。そうそう、エアコン下のカーテンレールカバー。この存在も正直邪魔でしたね。エアコン洗浄カバーの邪魔にもなるため、余計な養生が必須となります。
全ての作業が終了し、お客様宅を出たのは午後2時30分頃。結局5時間かかってしまいました。本日は後の予定は「訪問時間の決まっていない定期清掃」のみ。後の予定が詰まっていなくて良かったですね。
記事一覧
※上記営業エリア外でも、サービス内容や出張料金などによってはお伺い可能な場合もあります。気軽にご相談くださいませ。
► 出張費の算出方法