掃除のタイミング・頻度は?
エアコンクリーニング訪問時によく質問されますが、この回答が一番難しく、正確な答えはありません。強いているなら「お客様次第」です。
エアコンの汚れ具合は千差万別
エアコンクリーニングは「1〜2年に1回」と答える業者が多いと思いますが、特に決まりはありません。マニュアル通りの呪文でしかありませんので、そんな業者の営業トークは気にしなくても良いでしょう。
エアコンの汚れ具合は千差万別。エアコンの使用頻度・使用期間・使用環境・設置位置・機種・室内の清掃状況・エアコンメンテナンス(フィルター・ダストボックスの掃除など)の有無などにより、エアコンの汚れ具合は違ってきます。個々に汚れ具合が違うのに、何年に一回なんて返答はできませんよね。
油汚れや臭いを吸い込みやすいキッチン周辺や、使用頻度の高いリビング設置のエアコンなどは、最も汚れやすい環境下にあると思われます。また、ホコリの原因となるカーペットや寝具などもエアコン汚れに直結してしまうんですよね。室内の部屋干しなども、ホコリが舞う原因に・・・。そして寝室設置のエアコンは寝汗の臭いなども吸い込むので、さらに臭いがキツくなることも考えられます。
ペットや小さなお子様がいると、エアコンの稼働率も高くなりますよね。元気に遊び回るので「ホコリなども舞いやすく」なり、エアコンがホコリを吸い込む機会も増えてしまいます。また「観葉植物」にも注意が必要。そもそも「カビ」は「土壌菌」の一種だって知ってましたか? 養分の多い「鉢」の中なんて「土壌菌」だらけ。日々の水やりなどで必然的に湿度も高めになり、その結果、土壌菌である「カビ」は室内でも増殖しやすい環境になってしまうんですよね。
極論をいうと、室内にホコリとカビ菌がなければエアコンは汚れません。ホコリ一つない無菌状態のクリーンルームに設置されたエアコンなら、壊れるまでエアコンクリーニングは必要ないでしょう。それとは逆に「室内が汚れていたり」、「カビが増殖しやすい」環境下のエアコンは汚れやすいということになります。
- エアコンが汚れる主な要因
- 1「日当りが悪い」「部屋干しを良くする」と、お部屋の湿度は高くなる。
- 2「部屋の換気をしない」と、空気の入れ替えがなく、カビなどの雑菌が繁殖しやすい。
- 3「キッチンと隣接している」と、油を吸い込むため、フィルター効率が落ちる。
- 4「掃除が行き届いていない」と、ホコリが舞いやすい。
以上の項目が、エアコン内部がカビやすい・汚れやすい・臭くなる大まかな要因の例です。
エアコンクリーニングのタイミング
エアコンクリーニングを依頼するのであれば、使用するシーズン前やシーズン後が「最適な時期」だと思います。
※カビ汚れだけを考えれば、暖房運転時期はカビが発生しないため「冷房運転の必要がなくなる」冷房シーズン後の10月中旬〜11月中旬頃が特に最適でしょう。
駆け込み需要で予約が集中する「メインシーズン(5〜8月頃)」は、予約が取りにくいことが多いです。また業者によっては「割高な価格設定」になったり「作業が雑になる」ことも・・・。正直あまりお勧めはできません。日程には余裕をもって予約されることをお勧めします。
細心の注意を払って丁寧に作業していますが「100%エアコンが故障しない」という保証はありません。「夏場の暑い盛りにエアコンが使用できない」こんな問題が起きることを想定すると「冷房シーズン」は敢えて避けるのも得策でしょう。
エアコンクリーニングのサイン
以下の項目が当てはまったら、エアコンクリーニングの依頼を考えてみましょう。
冷暖房効率の低下や不調
温度設定に対して明らかに冷暖房効率が悪くなった。
「なかなか冷えない」「なかなか暖まらない」「風量が弱くなった」・・・など。
嫌な臭いがする
エアコンを作動させると、吹き出し口から嫌な臭いがでてくる。「カビ臭い」「タバコのヤニ臭い」「生臭い」「すっぱい」など・・・嫌悪な臭いがする。
吹き出し口にカビやホコリが見える
吹き出し口から中を覗いて、黒い斑点状の汚れやホコリの固まりなどが見られたら、カビ・雑菌の繁殖が起きています。
またクロスフローファンにホコリが溜まっていないかも含めて、懐中電灯等で内部を照らして、目で確認してみましょう。
ホコリが大量に付着していると、エアコンの起動時・起動中にホコリが送風口から落ちてくる場合もあります。
身体的な異常
エアコンを作動させると、咳き込む、鼻が詰まる・鼻水が出る、肌にかゆみなどの異常が出るといった症状があったら、エアコン内部のカビや雑菌によるアレルギー反応の可能性があります。
- 業者の選択も大切
- エアコンクリーニングを業者に依頼しても、技術不足や洗浄不足により内部にカビや汚れなどが残っていると、見た目はきれいでも「短期間で臭い・汚れは再発」してしまいます。依頼する際には、業者の作業内容もしっかりと確認しましょう。
エアコンクリーニングの頻度
エアコンクリーニング従事者の私の発言としては如何なものかとも思いますが「そもそも定期的なエアコンクリーニングが本当に必要なのかは疑問でしかありません」。私だったら、その不確かな情報(誰かから見聞きした)でエアコンクリーニングの重要性を唱えている業者になんて、絶対に依頼することはないでしょう。
ただ昨今では、医療従事者の発言として「エアコンクリーニング」を推奨していることもあります。う〜ん、呼吸器系の疾患を持っている方へのコメントなのかもしれませんが、果たしてどれくらいの割合の人が「エアコン起因」で病気を発生してしまったり、命を落とすようなことがあるのでしょうか? アレルギーを抱えている方も多いとは思いますが、正直私個人の見解では判断できません。
私が自信を持ってお答えできるのは「エアコンクリーニングの頻度やタイミングはお客様次第」ということ。汚れや臭いが気になる方が、汚れや臭いが気になった時に業者に依頼すればいいし、汚れや臭いが気にならないのなら一生やらなくてもいいのだと思います。ただ安心してください。そんな思いを持っているからこそ、依頼を受けたからには、妥協することなくエアコンを「徹底洗浄」しています。
『エアコンクリーニングは、定期的に毎年やりましょう。』などと業者に言われたとしても、それはただの営業トークです。なんの根拠もありませんので、スルーしていただいて問題ありません。