
目黒区鷹番で
エアコンを徹底洗浄!
今回のエアコンは、東芝ルームエアコン1台です。
何度洗浄しても臭いままのエアコン
(訪問日:2023年9月11日)
本日は、目黒区鷹番でエアコンクリーニングしてきました。入居前の7月に管理会社経由で1回、それでもエアコンの臭いが気になったのでネット広告で見つけた「ハートクリーニング」という業者で2週間前に2回目のエアコンクリーニングもしているそうです。ただ「エアコンの臭い」は取れなかったとのこと。
それでは訪問業者のホームページでもチェックしてみましょうか・・・。トップページには「主婦がおすすめする清掃業者<第1位>」「お客様満足度98%以上」「作業実績30万件突破感謝キャンペーン<15,180円(税込)⇒8,800円(税抜)>」「さらに防カビ抗菌コート<3,000円⇒0円無料!!>」。また大手業者と単純な価格比較をしているのに「エアコンクリーニングを価格だけで選んでいませんか?」と注意喚起していたり、「ハートクリーニングには、選ばれる理由がある!!」というタイトルの中には「どこに負けない!!洗浄技術」「品質/技術へのこだわり」「経験豊かな当社の清掃スタッフならここまでキレイに」・・・とのこと。
そして「エアコン清掃徹底洗浄」と当店と同じフレーズまで使用されていました。どうやら流行りのワードに「徹底洗浄」は成り下がってしまったようですね。「数多くの経験を培ったお掃除のエキスパートが新品のようなキレイなエアコンに蘇らせます!!」とも言い切っています。これは是が非とも洗浄後の内容(ありのままの本来の姿)をチェックしなければ・・・。また素敵な口コミもたくさんあり「口コミおすすめ業者<No.1>」との記載までありました。この手のサイトには「No.1」や「第1位」なんて表現もよく利用されていますよね。このフレーズに心が揺らぐ消費者も一定数はいるのでしょう・・・、ただリサーチ内容にも疑問が湧いてきます。「No.1」や「第1位」って表現は、景表法的に大丈夫なのでしょうか?
エアコンクリーニング(徹底洗浄)|東芝ルームエアコン|RAS-281E(W)|2013年製
こうなったら仕方ない。ホームページ内容との乖離を、当店が責任を持ってお調べいたしましょう。そうそう、ただ一点だけ補足説明が・・・、お客様の話では「エアコンの臭いがなくなることは補償できない」と洗浄前に業者から説明を受けているそうです。この段階で既に「ホームページ内での記載内容(誇大広告?)」とは乖離しているようですが、現実はそんなものでしょうね。言葉巧みに消費者を誘導するのが目的なのでしょう。
午前8時40分頃にお客様のマンション前に到着。道具類を降ろしてから近隣のコインパーキングへ車を移動させます。ただ戻ってからお部屋のインターフォンを鳴らしましたが返答はありません。あれっ、数日前の予約なので忘れてはいませんよね。事前に聞いてはいませんでしたが、お部屋は住居ではない雰囲気です。仕方なくお客様に電話を・・・、ただベルは鳴れども繋がりません。あれっ、久しぶりの嫌がらせ系かな? なんて思っていたら数分後に折り返しの電話がありました。どうやらお財布を忘れたため、30分位遅れるとのことです。どこかで聞いたことのあるようなフレーズですが、今は日曜日の18時30分ではありません。駐車料金が割高になることをご了承いただき、暫し車で休憩を。9時30分頃に再訪問し、お部屋に入室しました。
▼エアコン全景|吹き出し口

さてさて、当初はやる気(撮影)満々だったのですが、お部屋の雰囲気を見て意気消沈。とっても作業し辛い雰囲気です。どうやらパースナルジムのようで、作業スペースが極小。機材などを避けながら、養生しながらでは、あまりいい写真も取れそうにありません。もう今日は辞めておこうかなとも思いましたが、この後の画像でモチベーションは上がりました。上記の画像は洗浄前のエアコン。いわゆる見える部分たちです。吹き出し口を洗浄しない業者はいませんからね。ご覧のようにそれほどゴミは目立ちません。ただ白い結晶的なものが付着しているようですね。これは「抗菌コート」の弊害なのでしょうか?
▼エアコン背面|ドレンパン

もう撮影はいいや! とエアコンの簡易分解を始め、なんとなくエアコン背面を撮影。それが左画像です。おっ、ノータッチやん。少し心が踊ってきました。そしてドレンパンもチェック(右画像)。これは記事にしときますか・・・、的な気分になった次第です。
▼電装周り|銅管前のカバー

左画像は端子台近辺。普段は「端子台カバー」に隠れている部分です。当店では取り外さない方が稀ですが、前回、前々回ともスルーだったのでしょう。そして右画像は、熱交換器銅管前のカバーです。このパーツを付けたままでは、エアコンの徹底養生は不可能。結果「徹底洗浄」だってできる術もありません。そしてご覧の通り、手付かずな状態でした。まっ、臭いが取れていないのですから、徹底洗浄はされていないということなのですが・・・。
▼基盤の取り外し

作業スペースは極小。手狭なスペースでの作業はリスクも高まります。そこで今回は「基盤」も電源コードごと取り外しておきました。あとはファンモーターさえ注意すればノー問題。これで安心して「バッシャバシャ」とエアコンを丸洗いできます。
▼洗浄準備完了

基盤を取り外したからといっても、まだ安心はできません。エアコンが故障しないように、まだまだ細部まで徹底養生していきます。エアコン周囲をマスカーテープでぐるりと囲んだら、支柱とエアコン洗浄カバーを取り付けて準備完了。当店で使用する洗浄カバーは「オープンタイプ」。洗浄水の飛び散り範囲は広がってしまいますが、エアコン内部の洗浄範囲はぐぅ〜んと広がります。これなら細部までの洗浄も可能。細部まで洗浄するための「徹底養生」も完璧だと自負しています。
▼カビ取り洗剤噴霧|背面パネル・ドレンパン

まずはカビ取り洗剤から。背面パネル・ドレンパン・ファン裏・ドレンパン裏には、たっぷりとカビ取り洗剤を噴霧・浸け置きしておきます。
▼メイン洗剤噴霧中

本日は女性スタッフも撮影に参加。こんな感じで「噴霧器」を使用して、メイン洗剤をエアコン内部に噴霧しています。ホワイトクリーナーに次亜塩素酸ナトリウムを配合したメイン洗剤を3L。エアコン上部の「熱交換器背面・天面・前面」に、8割以上のメイン洗剤を噴霧しています。
▼汚水|洗剤噴霧後・洗浄後(エアコン上部のみ)

このエアコンは、エアコン上部の洗浄水が漏れにくいタイプ。エアコン上部の洗浄に使用した洗剤や洗浄水(お湯)の大半は、ドレンパン・ドレンホースを通って室外に排水されています。
▼ファンの欠片

エアコン上部のドレンパン内部を高圧洗浄していると、黒い棒状のものが飛び出してきました。確認するとクロスフローファンの欠片のようです。洗浄によって割れてしまった欠片が、クルクル無造作に回されたことで「ドレンパン」内部に吹き飛んできたのでしょう。このようにファンの汚れや洗剤たちも、業者による洗浄によってドレンパン内部に溜まってしまうこともあるんですよね。高圧洗浄機は掃除機とは違います。ゴミを吸い込んでいるわけではなく吹き飛ばしているだけ。使い方を知らない人が使用するとこのような現象も起こりがち・・・。その汚れが堆積してスライム化。その汚れ(スライム)が原因でエアコンが臭くなることだってあります。
▼高圧洗浄中

こちらもエアコン上部の洗浄がメイン。徹底養生していますので、エアコン背面・天面・前面、基盤側のアルミフィンだって洗浄可能。徹底養生できない業者からみたら、怖いくらいの洗浄(エアコンをバシャバシャと丸洗い)をしてしまいます。
▼洗浄後の汚水

室内残ったバケツの汚れがこの程度。熱交換器からこぼれ落ちる汚水とドレンパンから溢れた汚水以外は、全て吹き出し口のもの。必然的に量も少なく汚れも少なめとなります。7月にも8月にも吹き出し口は洗浄していますからね。
▼室外に流れる汚水

10L以上の洗剤や洗浄水は、ドレンホースを通って室外のベランダに流れています。この汚水をバケツに入れたなら、真っ黒な汚れが残っていたことでしょう。
▼洗浄後|エアコン背面・ドレンパン

こんな感じでキレイに洗浄しておきました。無意味な抗菌コートなどを施工することなく、すっきりと殺菌洗浄済みです。
▼乾燥作業中

エアコンの洗浄が終わったら、パーツを組み立てながら乾燥作業。当店では「ブロアー」を使うことはありません。エアコンを運転・停止させながら、「マイクロファイバー」で水滴を拭き取っていきます。
▼乾燥・動作確認で作業終了

本体カバー・フィルター・前面パネル・上下風向ルーバーを取り付けたら、ルーバーの動作確認。ご覧のように本体カバー側面には、当店が自信を持って洗浄した証として「高圧洗浄済みシール」を貼付済み。今日もいい仕事ができましたね。それでは次の現場へ移動しましょう。
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