
大田区田園調布で
エアコンを徹底洗浄!
今回のエアコンは、パナソニックルームエアコン1台です。
ダストボックスのないお掃除機能付きエアコン
(訪問日:2021年11月30日)
本日は、大田区田園調布でエアコンクリーニングをしてきました。電話にて「お掃除機能付きエアコン」1台のご予約をいただき、今回も男性スタッフ一人対応日です。朝の9時40分頃にお客様宅のマンションに到着。入り口前で道具を荷下ろししていると、管理人さんが外まで出てきてくれました。お客様の方で駐車場を予約しているとのこと。手間が省けて有難いですね。作業時間を問われたので「4時間位です」とお答えすると、若干困惑していましたが奥のスペースへ誘導いただきました。それではお客様宅に訪問しましょう。
エアコンクリーニング(徹底洗浄)|パナソニックルームエアコン|CS-X288C-W|2017年製
防水シートを小脇に抱え、自前のスリッパを持ってインターフォンを鳴らします。軽くご挨拶したところで、本日のお相手のエアコン前までご誘導いただきました。エアコンの周囲は事前に整理されており、こちらも移動の手間が省けて感謝です。ささっと防水シートをエアコン下に敷いたら、パーツ洗浄で使用する浴室前にも防水シートを敷いて準備完了。それでは道具類を運び入れて「エアコンクリーニング」の準備を始めましょう。
▼パナソニックルームエアコン|CS-X288C-W

上記の画像が本日のお相手である「パナソニックのお掃除機能付きエアコン」です。まずはエアコンの動作確認(午前10時10分頃)をしましょう。う〜ん、エアコンからは嫌な臭いがしてきました・・・、これはしっかりとした洗浄が必須ですね。ただこちらのエアコン、分解には時間がかかるタイプです。ここでお客様に「分解に手間がかかるタイプのため、予定している作業時間よりも時間がかかると思います」とご説明。ご了承をいただいてから、エアコンの分解を進めることに・・・。
そういえば、お客様から「大丈夫ですか? 作業できますか?」と、作業中に何度か尋ねられています。「数をこなしたエアコンではありませんが、大丈夫だと思いますよ」と、安易な受け答えをしてはいたのですが・・・。前面パネルを取り外し、大型の「アクティブクリーンフィルター」、通常の「エアフィルター」、上下風向ルーバーは難なく取り外し完了。ただここからが大変な作業となってしまいました。
なんと・・・「本体カバー」が外れないのです。このエアコンの本体カバーの爪(背面部)は、手前側を上に持ち上げることで外れるタイプ。ある程度の角度まで上に持ち上げると「パコッ」と少し大きな音を出しながら外れてくれます。仕組みさえわかっていれば、誰でも簡単に取り外し可能。ただその角度になる前に天井に本体カバーが当たってしまうのです。まさかこんな所でつまずいてしまうとは・・・、お客様の不安が的中ですね。その不安そうなお客様というと、終始作業を監視中。これはやばいパターンに入ったのかも知れません。
あと数センチでもエアコンが下に設置してあれば・・・などと考えながらも、あの手この手(大・中・小のケレンやヘラなどの工具)でエアコンと格闘。本体カバーの隙間から「ぐりぐり」と工具を差し込むことで、何とか「背面の爪(複数箇所)」を外すことができました。たかが数分の出来事ではありますが、不安を感じながらの作業は数十分にも感じてしまいます。ここでお客様から「おそうじ本舗にエアコンクリーニングを依頼したが、分解できなかったので中止になった」との事後報告が・・・。道理で・・・だから何度も「作業できるのか?」と確認されていたのですね。
▼電装部の分解

さてさて、このエアコンの分解に手間がかかるのは「本体カバー」などではありません。上記の画像のように、お掃除ロボット前には「電装部分」が盛り沢山。このお掃除ロボットを取り外すためには、この電装部分を全て分解しないといけないのです。ただこの作業(分解・取り外し・その後の組み立て)ができない業者や作業員も多いのでしょう。そこで勝手に「簡易清掃」に切り替える業者が続出(お値段は据え置きで)・・・。いわゆる詐欺業者なのですが、これが大手・中小・個人問わず、作業する担当者ごとに存在。困ったもんですよね。誰もが知っているような有名な業者が「詐欺業者」だったり、誰も知らない小さな個人業者が「徹底分解」できたり・・・。そんな「詐欺業者」のホームページをチェックすると、「お掃除機能付きエアコンもエアコンクリーニングが必要」とか、「お掃除機能付きエアコンもしっかりと分解する」などの一端なコピーは記載されています。本当に迷惑な話ですよね。
ただこの詐欺行為を防ぐ術は「お客様次第」。しっかりと情報を精査(お掃除機能付きエアコンの洗浄は、お掃除ロボットが取り外されてから行われる)し、騙されないように業者の作業を「監視」すること・・・、これが一番大切です。安易にホームページに書かれていることや「口コミ」などを信用してはいけません。適当に作業されないように近くでチェック。嫌な言い方かも知れませんが、エアコンクリーニング業者なんて簡単に信用してはいけないのです。本日のお客様はそれができていましたね。だからこそ「おそうじ本舗」さんも、途中で作業を止めたのでしょう。近くで監視したり、作業の質問などをしていなければ「しらーッ」と、本体カバーをつけたままで「エアコンクリーニング」が終わっていた可能性すらありますからね。
・・・と、こんな話をしてはいますが、電装を取り外してからも大変な作業でした。今度は「お掃除ロボット」の「アクティブクリーンフィルター」稼働部が天井に当たってしまうのです。こちらも上に持ち上げることができないので、背面の爪が抜けません。この状態で稼働部も取り外してみましたが、まだまだ高さが足りていないようです。この背面の爪(複数箇所)も、あの手この手で工具を替えながら(1箇所ずつ)何とかクリア。いやはや、生意気なことを言ってはいますが内心ハラハラです。
▼お掃除ロボット分解完了

只今の時間は10時40分。体感的にはお昼頃な感じですが、思ったより早く分解できたようですね。お掃除機能付きエアコンの肝部分である「分解作業」はこれで完了・・・、基盤だって全て取り外しているので、この後の養生作業だって簡単です。故障のリスクもなくなったので、「ささっと洗浄しちゃいましょう」と思ってはいたのですが・・・。
▼エアコンと天井との隙間

今後のために「エアコンと天井との高さ」を確認。使用中の養生テープの高さが天井との隙間でギリギリでした。いやいや、これ10センチはありますよね。この隙間でもギリギリなんて・・・、このエアコンは要注意ですね。今までは気づきませんでしたが、予約時には確認が必須のエアコンかも知れません。
▼エアコン全景|洗浄前・後

エアコン本体の洗浄はいつも通り。「背面パネル」「ドレンパン」「ファン裏」「ドレンパン裏」にカビ取り洗剤を噴霧(左画像)して浸け置き(11時50分)。たっぷりのメイン洗剤を噴霧器で、エアコン上部の「背面パネル」「熱交換器背面・天面・前面」「ドレンパン」、エアコン下部の「ファン裏」「ドレンパン裏」「クロスフローファン」に何度も何度も重ね噴きしながら浸け置きしておきます。今度は高圧洗浄機を使用して、エアコン内部をバシャバシャと丸洗い洗浄。洗浄力の強い洗剤が浮かび上がらせた汚れと、エアコン内部に残った洗剤成分をしっかりと濯ぎ・洗い流していきます。洗浄後のキレイなエアコンが右画像(12時55分)。なんと分解完了から洗浄完了までに、2時間以上も経過していました。
▼洗浄後の汚水

洗浄後の汚水はご覧の通り。真っ黒な汚水が室内のバケツに残っています。洗浄水(お湯)は20ℓタンクに1.5杯位。この6倍位の洗浄水を使用しているので、25ℓ位の汚水が室外にも排水されている計算になります。う〜ん、汚れていましたね。ただ汚れていたのはこれだけではありません。洗浄に時間がかかったのには、他にも理由があったのです。
▼お掃除ロボット内のホコリ

その原因は「お掃除ロボット」にありました。このエアコンには「ダストボックス」がありません。フィルターから掻き集めたゴミたちを室外に廃棄していくという、10年以上前からある画期的なエアコンです。そしてその革新的なエアコンは、不具合を改善されることもなく10年以上も延々と更新機が作り続けられることに・・・。その結果が上記の画像。
こちらのエアコンはリビングに設置されていました。使用頻度も高くキッチンにも近い。料理の油汚れや室内の湿気・静電気など、お部屋内にはホコリやゴミなどが定着しやすい環境が目白押しです。そんな環境下におかれたエアコンが「永遠にゴミを廃棄していく・・・」、そんな訳ありませんよね。誰が考えたって、構造や仕組みに無理のあるエアコンでしかありません。これ本当に・・・、優秀な日本の技術者が考えたものなのでしょうか? 甚だ疑問でしかありません。医療用器具だったら絶対に認証されないでしょうね。業務用に製造された機械だったら、こんな欠陥商品はクレーム案件。不具合を改善することなく作り続けることなんてできないでしょう。
案の定、お掃除ロボットのローラー部にはホコリがギッシリでした。室内側(吸い込み側)のホース内やファンモーター部も同様です。もうすでに、室外にゴミが廃棄されることなんてありません。そしてこんな箇所は「お掃除ロボット」を取り外し、そのお掃除ロボットを分解しない限り取り除くこともできないのです。だから・・・、ちゃんとした業者がエアコンクリーニングしない限り、誰もこのことには気づきません。誰も知らないから、誰も声をあげることもなく・・・・「メーカーの意のままに・・・」、日本のトップメーカーがこんなものを作り続けてしまうのです。
▼お掃除ロボットのファン

それでは、この画期的なエアコンの仕組みを簡単にご紹介。設計者や技術者・専門家ではありませので、説明不足はご容赦ください。私なりの判断でお話させていただきます。左の画像をご覧ください。エアコン左側面の黒い物体内に、お掃除ロボットが掻き集めたゴミやホコリを廃棄するためのファンが入っています。分解して取り外すと直径8センチにも満たないこのファンですが、可愛い見た目とは違いパワフルな仕事?をするのでしょう・・・きっと・・・。
このファン一つでゴミやホコリを吸い上げ、そのゴミやホコリを室外に吐き出す。もう最高ですね。どれだけのパワーを秘めているのでしょうか。ただ残念なお知らせが・・・、黒いパーツと繋がっているジャバラ風のホースをご覧ください。このホースの元々の色は薄茶や黄土色ではありません。出荷時の新品のときは半透明の乳白色です。それでは何故こんな色をしているのか・・・そうなんです、これはホース内で全て詰まったホコリたちの色。もうここから(ファンの手前)既に「ホコリやゴミ」は動けなくなっているのです。そしてこのゴミたちは「お掃除ロボット」内まで繋がっていました。
▼ゴミやホコリの廃棄方法|入り口

そして動けなくなったホコリたちはここだけではありません。左画像が室外に向けての「廃棄パイプ」の入り口。ここにもホコリが詰まっていますよね。こんな状態で直径3センチにも満たない廃棄用のホースが室外まで延々と繋がっています。エアコンの下を通ってカーブしたり、時には駆け上がったりしながら・・・。
▼ゴミやホコリの廃棄方法|パイプ

このようにエアコンの下を這って、電源コード類や冷媒ガスの配管・ドレンホースなどと一緒に室外まで伸びています。入り口ですら詰まっていたこのホース。切って中身を見ないとはっきりしたことは言えませんが、キレイな状態だと思いますか? いやいや、絶対に詰まっているでしょう。というか、すでに手前の段階で封鎖されていましたよね。もうこれは何も通ることのない全く意味のないもの・・・、無用の長物でしかありません。
お客様にはこのこともご説明。「室内のお掃除ロボットやファンモーター部のゴミやホコリは除去していますが、ホースの洗浄まではできていません。また室外に向かっているホース内は詰まっていることも想定されます。室外側の廃棄ホースが詰まっていれば吸い込み力も弱くなり、室内側の許容量は増えたとしてもゴミ吸い上げられるのか? また吸えたとしてもどれだけ持つのか判りません。」。お掃除ロボットが動く度に掻き集めたホコリを熱交換器に放出してしまうことも想定されるため、フィルター自動清掃をやめて手動でのフィルター清掃・手洗いすることをお勧めしておきました。
撮影モードに入ってしまったり、作業にも時間がかかったり、お話しする時間が長かったり・・・と、諸々の条件が重なってはいますが、帰路に着く頃は午後2時を過ぎてしまいました。まっ、エアコンがキレイになったので良しとしましょう。
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