
品川区戸越で
エアコンを徹底洗浄!
今回のエアコンは、富士通ゼネラルルームエアコンと
シャープルームエアコン各1台です。
他社で断られたエアコン
(訪問日:2021年3月10日)
本日は、品川区戸越でエアコンクリーニングしてきました。年末に他の業者に依頼しましたが、2台とも洗浄不可と言われたそうです。お掃除機能付きエアコンはカバーが取れないため、もう一台は古いエアコンだからとのこと。この条件でもエアコンクリーニングできる業者をNET検索している中、当店のホームページに辿り着いたようですね。
お問い合わせ電話の会話では、お掃除機能付きエアコンは「富士通ゼネラル」でエアコンと壁との隙間は問題なし。エアコンと天井との隙間も3センチはあるとのこと。しかし現場で確認した業者曰く、壁からエアコンを取り外す「オーバーホール」業者に頼むしか、洗浄の方法はないと断言されたそうです。「本体カバーが外せない?」このコメントに違和感が・・・だってこのエアコンは、左右が別々に外れるタイプの本体カバー。天井との隙間は3センチあるのに、本体カバーが抜けないとは考えられません。お掃除ユニットだって、3センチあれば何とかなるでしょう。「多分分解できると思いますよ」と軽くお答えすると、お客様は不思議がっておられました。
古いエアコンも、その業者には洗浄できないといわれたそうです。そして、マンションの賃貸契約にも問題があるとのこと。賃貸マンションではありますが、分譲住宅のオーナー物件。エアコンが故障した際は、そのまま使えないエアコンを置いたままにしておくか、新しいエアコンを自分で購入するという選択しかないそうです。古いエアコンの洗浄には何ら問題ありませんが、故障の際の注意点をご説明。その日は問い合わせのみで、旦那様と相談してから判断するとのことです。数日後に予約の電話が入り、本日訪問することになりました。
エアコンクリーニング(徹底洗浄)|富士通ゼネラルルームエアコン|AS-R28C-W|2014年製
・・・ということで、訪問前から楽しみです。どんな業者が「オーバーホール」しか洗浄方法がないと判断したのだろう。ただ、古いエアコンの洗浄を断る程度のエアコンクリーニング業者。そんなのスキルの問題でしょ・・・っと、簡単に考えていましたが・・・。
▼富士通ゼネラルルームエアコン|AS-R28C-W

こちらが本日のエアコンです。お客様はエアコンクリーニングできるとは思っていない様子。「できるんですか?」的な感じでした。前回訪問した業者の言葉を信じ、メーカーに依頼してオーバーホールする予定のようです。ささっと荷物を動かして、防水シートで作業スペースを確保。しっかりとお部屋を養生する前に、脚立を立ててエアコンのチェックです。それでは、とりあえず前面パネルを外してみますか・・・。
ここで、やっと状況が判断できました。本体カバーが外せないのではなく、その前の問題・・・。前面パネルが外せないのです。前面パネルを上に持ち上げるのですが、抜き取れる角度まで上がってくれません。天井に引っ掛かってしまうのです。少し笑ってしまいました。完全に小馬鹿にしていましたが・・・これはヤバいのか? と少し不安が頭をよぎります。「分解できると思いますよ」と、軽く受け答えしていましたからね。お客様も「それ見たことか」風(?)。ちょっと押しつぶされそうな気分です。かなりオーバーな表現ではありますが・・・。
正直、このまま分解できなかったら格好がつきませんよね。ちょっと考えてみましょうか・・・。ただすぐに答えに辿り着くことができました。このエアコンは何台も何台も分解しているので、ある程度の構造は理解できています。ものの数分で本体カバーはサクッと分解完了。いやらしいですが・・・ほくそ笑んでいる自分がいます。
▼前面パネル・本体カバーの分解

上記の画像は分解後。さてさて、それではお掃除ユニットを取り外しますか・・・。と、実はこの分解作業の方が手間取りました。天井との隙間が3センチくらいだと、奥の爪が簡単には外れてくれませんね。試行錯誤? の結果、なんとか「お掃除ユニット」の取り外しも完了。ここでお客様にご説明を。「もう洗浄できますよ!」と、またまた軽くお声かけしてしまいました。
お客様の話では、前回の業者はマンション提携のハウスクリーニング会社。年末のため忙しいと話していたそうです。そのために、面倒だと考えたのかもしれませんとのこと。確かに・・・在宅の個人のお客様相手ではなく、法人営業している会社は仕事を抱えていますからね。やりたい仕事・やりたくない仕事を選択できるのでしょう。何とも羨ましい限り。ただそんなことでは「スキルアップ」は望めませんが・・・。
▼お掃除ロボットの分解

さぁ、これで問題は解決しました。それではお部屋の養生を始めましょう。床上の幅木にはマスカーテープを貼り付け、壁と床の接着面を塞いでおきます。次はお掃除ユニット自体の分解ですね。中央部には基板がついていないタイプなので、この程度の分解で洗浄可能。他のパーツ同様に女性スタッフにパスしておきました。
エアコン周囲のホコリをハケで取り除いたら、エアコンが故障しないように内部も徹底養生。エアコン本体をマスカーテープでぐるりと囲んだら、支柱を立ててエアコン洗浄カバーの取り付け。これで洗浄準備は完了です。
▼クロスフローファン浸け置き洗浄

クロスフローファンの洗浄には「厨房用アルカリ洗剤」も追加噴霧。ご覧のように浸け置き洗浄しておきました。
▼吹き出し口|洗浄前・後

洗浄後の吹き出し口もご覧の通り。スッキリと殺菌洗浄済みです。
▼エアコン全景|洗浄前・後

熱交換器のアルミフィンもご覧の通り。メイン洗剤の洗浄力で、ワントーンもツートンも明るくなりましたね。前の居住者の生活臭なども、しっかりと殺菌洗浄済み。壁掛け状態でのエアコンクリーニングですが、しっかりと臭いは除去できていますよ。
▼洗浄後の汚水(1台目)

う〜ん。初めて分解洗浄されたエアコンです。結構汚れが落ちてきましたね。室内に残った汚水は5ℓ位でしょうか。この3倍位の洗浄水が、室外にも排水されています。
▼エアコンの組み立て

洗浄済みのパーツを組み立てたら、エアコンの乾燥作業。そうそう、このエアコンは注意が必要です。ついついやってしまうのですが・・・。コンセントを入れる前に、フィルターとダストボックスはセットしておきましょう。エラーランプが点滅して不安な気持ちになりますので・・・。案の定、今回も忘れてしまいました。そんなエラーランプも、もう一度コンセントを抜いてからのリセットボタンで解決。それでは本体カバーを取り付けますか・・・。
▼前面パネルと本体カバー

前面パネルが開かない・取り外せないのであれば、本体カバーと一緒に取り外せばいいだけのこと。こんな感じで取り外し、こんな感じで取り付けます。答えが解れば簡単なことだし、導き出すのも大変ではありませんでした。作業にだって時間はかかっていません。ただ「できない!」という答えが一番簡単ではありますが・・・。本日のお客様は、当店のホームページに辿り着いて本当にラッキーでしたね、洗浄料金は半額ですみましたので・・・。メーカーの見積もりでは、クリーニング料金は4万円位かかると言われたそうです。それでは、次のエアコンに移動しましょう。
エアコンクリーニング(徹底洗浄)|シャープルームエアコン|AY-P22NC-W|2002年製
こちらのお部屋は寝室です。エアコン下には大きなベッドがあり、ベッドを動かすスペースはありません。当店ではマット上での作業を始めから選択することはありません。マット上では足場がふらつき、動きが自由に取れなくなりますからね。今回も大きなマットレスを部屋の端に立て掛けて、頑丈な下板に防水シートを敷いてから準備を始めました。
▼シャープルームエアコン|AY-P22NC-W

上記の画像がシャープの古いエアコン。確かに・・・やりたくない気持ちも理解できます。蓄積された20年来の汚れを除去するためには、簡易清掃では不可能。エアコンの臭いが取れないだけではなく、逆にエアコンが臭うようになる恐れすらあります。さてさて、分解作業には時間がかかりそうですね。
▼エアコンの分解

エアコンクリーニングの肝は、エアコン上部の洗浄にあります。ただエアコン上部の洗浄は、故障のリスクも高めることに・・・。だから、エアコン上部の洗浄を避ける業者が多いのですよね。「エアコンを壊すくらいなら、エアコンの臭いが残った方がまし」、確かに正論ではありますが・・・。でもそれなら、今回のマンション提携業者の判断が正解でしょう。キレイにする自信がないのであれば、断るのが筋。できないのであれば、やらなければいいのですから・・・。お金を頂く限りは、しっかりと仕事はしましょうね。
そしてこの古いエアコンには問題点が・・・、何と基盤部周辺は隙間だらけでした。こんなエアコンを簡易な養生で洗浄したら、一瞬で基盤が浸水してしまうでしょう。良くも・・・こんなエアコンを作っていたものだ・・・ある意味、感心してしまいますね。
しかし依頼内容は徹底洗浄。当店では、どんなエアコンであっても「臭い戻り」を保証しています。ということは・・・分解・養生・分解・養生。基盤の取り外しこそしませんでしたが、ドレンパンは取り外し。基盤も引っ張りだして、ファンモーターや基盤カバーの内側・裏側など、水の侵入口は全て塞いでおきました。これで準備は完了です。お部屋の養生が終わったら、遠慮することなくバシャバシャと丸洗い洗浄しちゃいましょう。
▼洗剤噴霧中

この古いエアコンには、熱交換器のアルミフィンに背面や天面はありません。エアコンも小さめで洗浄範囲も狭いので作業効率は良いですね。ただ古いエアコンのため、内部はかなり汚れていました。熱交換器のアルミフィンもご覧の通り泡立っています。吹き出し口のクロスフローファンも、厨房用アルカリ洗剤で浸け置き洗浄済み。「苛性ソーダ」のお力をお借りししておきました。
▼洗浄後のエアコン

古いエアコンなのに、洗浄後はこんなにキレイに生まれ変わりましたよ。本日のメイン洗剤は、2台とも「ゴールドZ(強化版)」に次亜塩素酸ナトリウムのMAX仕様。古いエアコンの蓄積汚れ・蓄積臭だって逃しませんよ。
▼洗浄後の汚水(2台目)

洗浄範囲も狭く、ドレンパンも分解済みです。お陰様で、使用する洗浄水(お湯)は10ℓ位で済みました。遮るものもありませんので、洗浄作業は早めに終わっています。
▼ドレンパン|洗浄前・後

分解したドレンパンもご覧の通り。女性スタッフが他のパーツ同様にキレイに洗浄してくれました。
▼洗浄後の乾燥作業

それでは、エアコンを元通りに組み立てましょう。本体カバー・前面パネル・フィルター以外を取り付けたら、コンセントを入れて乾燥作業。あんなに洗剤塗れにし、あんなに洗浄水をぶっかけたエアコンも正常に動いています。当然ですが、嫌な臭いなども残ってはいません。
▼「高圧洗浄」済みシールの貼付

当店が徹底洗浄したエアコンには、このように「高圧洗浄」済みシールをカバーに貼付しています。作業日が記載されていますので、次のエアコンクリーニングの目安にもなりますよね。いやいや我ながら・・・今日もいい仕事ができました。
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