中野区中央で
エアコンを徹底洗浄!
今回のエアコンは、日立ルームエアコン2台です。
お掃除機能付きエアコンと壁との隙間
(訪問日:2020年7月9日)
本日は、中野区中央でエアコンクリーニングをしてきました。1年前からエアコンクリーニングを考えていたのですが、他の業者には断られてしまったとのこと。お掃除機能付きエアコンの設置条件が悪く、壁との隙間がないために敬遠されてしまったそうです。色々とNET検索をして、当店のホームページに辿り着いたとのこと。電話で型番を教えていただき、多分大丈夫でしょうとお答えしてからの訪問となりました。
エアコンクリーニング(徹底洗浄)|日立ルームエアコン|RAS-X28F(W)|2017年製
8時50分頃にはお客様宅に到着。ご自宅には駐車場があるのですが、スペースが小さいため当店の車は停められそうにありません。奥に住む隣人にお断りをしてから、隣の私道に車を停めることにしました。それでは、エアコンをチェックしましょう。まずは2階リビングのエアコンからです。
エアコンと壁との隙間は3センチ弱
といいながらも・・・2階リビングのエアコンは無事に洗浄完了しました。難なく分解・洗浄できましたので、気持ち的にも時間的にも余裕があります。ここで、このエアコンの設置状況などを軽くご説明。運良く? 3階の同位置にも全く同じお掃除機能付きエアコンが設置されていました。
▼エアコンと壁の隙間
こちらのエアコンの方が、壁との隙間は狭いかも知れませんね。3センチ弱・2センチ強という感じ。筆者の指2本は入りませんでしたので、2センチ位かもしれません。でも大丈夫分解できますよ。
せっかくなので、このエアコンの分解方法を説明しようかな・・・なんて思います。この日記を見ている人の中にも同業者だっているかも知れません。少しでも勉強のお役に立てれば・・・。少しでも適当な作業をする業者を減らすことができれば・・・。このエアコンのお掃除ユニットは「分解できますよ!」。この位置関係でも、このような狭い隙間でも。
お掃除ユニットの分解方法を御伝授
それでは、エアコン分解の手順をご説明しましょう。ここで一点お詫びが・・・説明用の写真は、エアコン洗浄前とエアコン洗浄後のものが混合されています。紛らわしくなっておりますが、予めご了承の上ご覧ください。
▼エアコンの分解方法(前編)
①まずは、フロントパネルを取り外します。それではドライバーでネジも外していきましょう。このメーカーの特徴としては、数種類のネジサイズが使われています。組み立て時に間違わないように、ネジの種類・外した場所を覚えておきましょうね。
②上下のフィルター・上下のダストボックス・下のバー・左右のカバー・基盤カバーの順で分解しています。左側カバーの上の爪は、きつく嵌っているので注意しましょうね。無理やり変な力をいれると、お掃除ユニット側の爪が破損してしまいます。ケレンやマイナスドライバーなどを活用しましょう。
③それでは基盤カバーを取り外して、コネクタを抜いていきましょう。このエアコンには上下に二つの基盤があります。コネクタは色分けもされており、同じ色のコネクタでもサイズや形状が違っているので、間違えて差し込む心配はありません。不安であれば写真に残しておきましょうね。空コネクタがあったりもしますので、そこだけは注意が必要です。
④上下の基盤を、コネクタを外して分離しました。上の基盤は、アースのネジと基盤下部のネジを外すことで、下方にずらすことができます。これでお掃除ユニットを遮るものがなくなりましたね。
▼基盤の移動
こんな感じで基盤がぶら下がり状態になりました。そうそうここで注意点があります。組み立て時には、確実に基盤を元の位置に戻しましょう。基盤カバーの裏側には爪があり、本体(お掃除ユニット)に固定させられるようになっています。
また配線の位置にも注意が必要。しっかりと元に戻さないと、噛んだ配線が原因でエアコンが故障することもあります。配線の断線などが原因で発火することも・・・エアコン内の発火が火事の起因になることもありますので要注意。またこのエアコンは、フロントパネルが開閉して動くタイプ。基盤や配線が元通りの位置にないと、フロントパネルが開閉しなくなってしまいますよ。
▼エアコンの分解方法(後編)
⑤下の基盤もカバーごと取り外しました。ここでも注意点があります。やはり配線の位置は、しっかりと確認しておきましょう。基盤カバーの裏で配線が噛まないように、ネジ穴との位置関係にも注意してください。
⑥リモコン受光部基盤を分解しました。後は左側の脱臭フィルターカバー?を分解するだけです。ここでお掃除ユニット分解時の注意点が・・・。ネジを取り外しただけでは、しっかりとお掃除ユニットは固定されたまま。右・左と順に力を入れながら、自信を持って・思い切って引き抜いてください。組み立てる時も同様です。しっかりと奥まで、動かなくなるまで強めに差し込みましょう。
▼分解後のエアコン
ご覧のように、エアコンの熱交換器は剥き出しの状態になりました。これで徹底洗浄可能ですね。因みにこの画像は、洗浄後のものです。
このように、壁との隙間がない「お掃除機能付きエアコン」でも、難なく分解することはできました。というか、その気になれば全てのエアコンは分解可能です。基盤を引っ張り出して端子台を分解してしまえば、メイン基盤自体をエアコンから取り外せますからね。どのような位置関係であっても、基盤を外してしまえばお掃除ユニットは分解できますので全く問題ありません。要はその手間をかけるのか、かけないのかだけのことです。ただ当店もそこまでの分解は殆どしません。作業時間の予測も経ちませんので、完全分解・オーバーホール業者にお任せしています。
お掃除ユニットを分解しないと洗浄できない箇所
お掃除ユニットを分解しないで作業する「エアコンクリーニング」業者も星の数ほどいますよね。そういえば、先月お伺いしたお宅もそうでした。前回のエアコンクリーニング業者は「おそうじ本舗」。ホームページを確認すると、「プロ」という言葉が一人歩きしていますよね。「プロにしかできない徹底的な分解洗浄」ですって、なんだか見てて虚しいです。だって「お掃除ユニット」を分解していないんですよ。
「洗浄剤を残さない確実なすすぎ」「全メーカー・全機種に対応」こんな言葉もありました。何だか笑えてきます。だって、お掃除ユニットがついたままでは「エアコン上部」に洗剤は使えないし、仮に洗剤を噴霧したら、キレイにすすぐなんて絶対に不可能。エアコンを故障させるリスク高すぎです。全って? 何を? 対応って? 何に? その表記は「景表法」に触れてはいませんか?
だって現実に、お掃除ユニットを分解していないのに「お掃除機能付きエアコン」のエアコンクリーニング料金を請求していたり、エアコンカバーすら分解していない「加盟店」がいるのですよ。全ての加盟店や担当者が素人・セミプロ?ではないと思いたいですが、そんな不始末後のエアコンにもよく出会ってしまうんですよね。
▼ドレンパンの洗浄
Ⓐはドレンパンの洗浄。カビ取り洗剤を直接噴霧しています。Ⓑは熱交換器に噴霧したメイン洗剤の泡立ち残り。このような洗浄は、お掃除ユニットがついた状態では不可能。エアコン上部の徹底洗浄は、お掃除ユニットを分解しないとできないのです。
▼熱交換器|洗浄前・後
熱交換器を洗浄していると、洗剤成分が作用して泡立ってきました。熱交換器のアルミフィンにも臭いの原因が染み込んでいたのでしょうね。
ここで本日の失敗談が・・・。左右の画像を比較してみてください。右の画像、右側のアルミフィンは何だか色が変わったところがありますよね。これはアルミフィンの曲がってしまった痕。高圧洗浄作業中に筆者がやらかした爪痕です。
ここで、言い訳タイムを少しだけ・・・。このタイプのエアコンを洗浄する時は、基盤を右側にぐるっとずらしてから、エアコン内部を養生しています。そうすることで、熱交換器を遮るものがなくなりますからね。ただ今回は右側には隙間がありません。そこでなるべく右側にずらしながらも、熱交換器正面に置いてからエアコン内部を養生しました。ただ熱交換器の右側は少しだけ隠れた状態に・・・。そこで角度をつけて、高圧洗浄機で洗浄水(お湯)を噴射してしまいました。洗浄ガンを水平にした状態の垂直方向での噴射ではなく、斜めの角度から洗浄水を噴射してしまったのです。これは完全な不注意。その結果、アルミフィンがこのように曲がってしまいました。猛省です。こんなことなら時間がかかっても基盤を全部分解しておけば・・・、隠れた箇所の洗浄は水圧を下げておけば・・・後悔先に絶たずですね。次回の宿題にしておきましょう。
メーカーや機種・アルミフィンの位置(繋ぎ目や端)などにより、このようなアルフィンの曲がりは起こります。ノズルからでる洗浄水の形状や噴射角度を調整することで、ある程度は防ぐことはできますが、完璧に防ぐことは不可能。そこでアルミフィン補修用のツールが存在しています。ただこのアルミフィン、多少曲がったくらいで熱交換率に影響がでることはありませんのでご安心ください。隙間を完全に埋めてしまい、風が通らなくなったら大問題ですが・・・。どちらかというと見た目ですかね。上記の画像は補正前、完璧には補正できませんでしたが、熱交換率に影響が出ない・曲がりが目立ちにくい程度の補正はしてあります。
お掃除ユニットを分解しなくても洗浄できる箇所
今度は、お掃除ユニットを分解しないでも洗浄できる箇所。エアコンカバーをつけたままでも洗浄できるので、そんな対応をしている「簡易清掃」業者も星の数ほどいますね。
先月お伺いしたお客様宅ではこんな話も・・・。当店がエアコンを分解していると「1年前にもダスキンでエアコンクリーニングした」とのお話が・・・。「ダスキンなら」と安心していたそうですが、結局臭いは取れなかったとのこと。今回はしっかりと調べてから、エアコンの悪臭を一掃できる当店に依頼されたそうです。しかし一瞬、自分の耳を疑いました。業界最大手の「ダスキン」がエアコンのカバーも分解しないで、エアコンを洗浄していたそうです。ホームページには「エアコン内部まで徹底的に洗浄。」こんな言葉がありました。えっ・・・本当ですか?
「エアコンのフィルターをこまめにおそうじしているのに、イヤなニオイがしたり、効きが悪いと感じるのは、エアコン内部の汚れが原因です。ダスキンなら、ご家庭では触ることのできないエアコン内部まで分解・洗浄。イヤなニオイのもととなるカビやホコリを徹底的に除去します。」こんな言葉も続きます・・・。はっ? だから、エアコンのカバーすら分解していない加盟店・担当者がいるんですよ。そんなんじゃ、エアコンの臭いなんて取れるわけありませんよね。この表記も景表法に触れているのではないでしょうか?
▼吹き出し口の洗浄
Ⓒは、ファン裏・ドレンパン裏にカビ取り洗剤を噴霧・浸け置き洗浄しているところ。次亜塩素酸ナトリウムの殺菌力で、しっかりとカビを殺菌洗浄しています。ただこの作業、エアコン上部の洗浄をしないのであれば、最適な方法とは言えません。洗剤が奥の裏にまで浸透してしまいますので、その箇所をすすぎ洗うことができなくなります。簡易清掃の時は、もう少し限定的な範囲での洗剤噴霧となりますね。
Ⓓは、メイン洗剤噴霧後に「クロスフローファン」に厨房用アルカリ洗剤を噴霧・浸け置き洗浄しているところ。この作業は、当店の「簡易清掃」でも行っています。「苛性ソーダ」と「界面活性剤」の強力な洗浄力で、固着している頑固な汚れだって、強制的に浮き上がらせて除去。「簡易清掃」時は、この洗剤をエアコン上部に飛ばさないようにすることが最大のポイントです。下手な業者が洗浄をすると、洗剤成分と汚れがエアコン上部の裏に貼り付き、悪臭の原因になるのでご注意を。
▼洗浄後の汚水
こちらが本日の汚水です。2017年製のエアコンなので、使用期間は2シーズン半。それなりの汚れでしょうか?。これでも洗浄水(お湯)だけでも20ℓは使用しています。このバケツの3倍以上の洗浄水が、エアコン上部の汚れや洗剤成分とともに室外にも排水されているのです。エアコン上部を徹底洗浄(すすぎ)できるからこそ、エアコン下部の汚れだって徹底洗浄できるのですよ。
▼作業後の乾燥作業
エアコンが完璧に洗浄できたら、しっかりと水分を拭き取ってエアコンを乾燥させきましょう。おっとその前に、しっかりと分解前の状態にエアコンを戻すこともお忘れなく。下の基盤カバーのシールは剥がしてしまったので、ご覧のように養生テープで代用しています。
Ⓓプチポイントとして・・・この段階で「フィルター」「ダストボックス」はセットしておきましょう。コンセントを入れたらお掃除ユニットは動きだしてしまいますので・・・。そうそう忘れがちなことがあります。お掃除ユニットが動き出したら、ユニットの上部右側をチェックしてください。ユニットが動いた後の箇所には、ホコリやゴミが溜まっていることもありますよ。
▼無事作業を終えたキレイなエアコン
エアコンカバー・ルーバー・フロントパネルをセット。ご覧のように、無事にフロントパネルは開閉しています。ただいまの時間は13時30分。予定通りの作業時間でエアコンクリーニングを終えることができました。
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