練馬区大泉町で
エアコンを徹底洗浄!
今回のエアコンは、富士通ゼネラルルームエアコン1台です。
市販のスプレーの弊害
(訪問日:2019年12月25日)
本日は、練馬区大泉町でエアコンクリーニングをしてきました。1階リビングには富士通ゼネラルのお掃除機能付きエアコンが設置されていますが、ご自分で市販のスプレーで洗浄をしたことがあるとのこと。家の駐車場を空けていただき、車を停めさせていただきました。
エアコンクリーニング(徹底洗浄)|富士通ゼネラルルームエアコン|AS-Z56C2W|2013年製
本日のエアコンは、富士通ゼネラルお掃除機能付きエアコンです。この機種は、お掃除ユニットの汚れ具合で作業時間がかなり上下してしまいます。想定時間は約150分。さて、どうなることでしょうか。
お掃除ユニットの徹底洗浄
まずは、エアコンのチェックをしましょう。エアコン下には大きなテレビ台があったため困惑しましたが、配線を伸ばすことで移動可能とのこと。お掃除機能付きエアコンの場合は、エアコン下部のスペース確保は必須ですので、ご協力よろしくお願いいたします。
▼富士通ゼネラルお掃除機能付きエアコン
こちらが本日のお相手です。少し壁に近すぎですよね。分解には少し手間が掛かりそうです。前面パネルを開けてみましたが、この段階では内部の汚れは確認できませんでした。
▼カバー・フィルターなどのパーツ分解後
カバーやフィルターなどのパーツを取り外したら、お掃除ユニットが剥き出しになります。フィルターの裏側は汚れていました。表面だけの簡易な汚れなら、時間が短縮できるため助かるのですが・・・、お掃除ユニットを分解して再確認してみましょう。
▼お掃除ユニットを取り外しました
これが、お掃除ユニットを分解した画像です。熱交換器の汚れ方がマダラですよね。お掃除ユニットの裏側には、カビがたっぷりと付着していました。このような特徴のある汚れ方には理由があります。お客様にエアコンクリーニングの有無を確認すると初めてとのこと。しかし、市販のスプレーで掃除をしたことはあるそうです。
フィルターやダストボックスの掃除をせずにフィルターが目詰まりしていると、このような汚れ方をすることもあります。ただお掃除ユニットが正常に動いていれば、このような汚れ方をすることはありません。フィルターやダストボックスはそれほど汚れてはいませんでしたので、2パターンしか原因がありませんね。
まず一例は今回のケース。ご自分で市販のスプレーを隙間から噴きつけたことが原因です。熱交換器のアルミフィンに向かって勢いよく噴いたスプレーは、跳ね返ってお掃除ユニットの裏側に張り付きます。その成分が時間とともに、ゴミを吸着させながら、腐食していくのです。
もう一つの例は、エアコンクリーニング業者の洗浄方法。この業界の中には、お掃除ユニットを分解しない業者が多く存在しています。吹き出し口のみの洗浄であれば、このような汚れ方をすることはありません。「雰囲気作りのため?」「掃除した姿を見せるため?」、そのような業者の心理は理解ができませんが、お掃除ユニットの隙間から洗浄を試みる、チャレンジャーな業者も多くいるのです。そのような酷い・適当な洗浄方法は経験豊富なのでしょうね。奇跡的にエアコンを壊すこともなく、エアコン内部に汚れの原因を残したまま洗浄を終えることができるのです。たまには、エアコンを故障させることもあるようですが・・・。このようなエアコンは、熱交換器から跳ね返ったり、表側から滴り落ちた洗剤が裏側に付着することで、洗剤成分がゴミを付着させながら腐食していくのです。
▼バラバラに分解したお掃除ユニット
お掃除ユニットの洗浄は、軽度な汚れであれば拭き取り作業でも問題ありません。しかしこのように汚れがキツイ場合は、洗剤を噴霧して洗浄をする必要があります。ただこのユニットには、多数の基盤がついているため、このままの状態では洗浄することは不可。上記画像のように、バラバラに分解する必要があるのです。
▼小さな基盤部|洗浄前・後
お掃除ユニットの中央部には、このような小さな基盤も付いています。小さいから濡れても大丈夫なんてことはありません。この基盤に洗剤や洗浄水がついたまま、電源を入れてしまうとエアコンは故障してしまいます。お掃除ユニットをバラバラにするのには時間がかかりますが、エアコンを故障させないで徹底洗浄するためには大切な作業なのです。
▼お掃除ユニット|洗浄前・後
お掃除ユニットの洗浄は、女性スタッフがお風呂場をお借りして行っています。ユニットの水滴を拭き取って乾燥してから、外したパーツと基盤を組み合わせ元に戻しましょう。ご覧のように見違えるようにキレイになりました。
▼吹き出し口|洗浄前・後
吹き出し口周辺もしっかりと洗浄できていますよ。クロスフローファンもご覧の通り。カビ取り剤・厨房用アルカリ洗剤を使用して、徹底洗浄を行いました。
▼洗浄後のエアコン全景
ご覧のように、熱交換器アルミフィンの目詰まりも改善しています。市販のスプレーで固まっていた汚れも、「ゴールドZ(強化版)」と次亜塩素酸ナトリウムの洗浄力で、しっかりと落とすことができました。
▼エアコンと壁の隙間が狭い
本日の作業時間は約4時間弱。30分近くも早めに訪問することはできたのですが、結果30分位も終了予定時刻よりも時間が押してしまいました。その原因は汚れだけではありません。上記の画像をご覧ください。そうなんです。エアコンと壁との隙間が狭かったのです。お掃除ユニットを分解するためには、基盤横のコネクタを取り外すことが必要です。しかし隙間が狭いと、直接コネクタの配置を確認することはできません。手鏡で映しながらの作業となるのですが、コネクタを取り付けるのにも一苦労。この作業にも時間を費やしてしまいました。
市販のスプレーが原因で・・・
今回のお客様は、市販のスプレーを使用する箇所は間違っていませんでした。このスプレーは、熱交換器のアルミフィン専用です。吹き出し口周辺にスプレーをしてしまうお客様にも遭遇しますが、それは間違った使用方法。クロスフローファンなどに付着したスプレーの成分を洗い流すことはできません。成分がそのまま付着たままなので、汚れを集めながら逆に腐食を促していくのです。
▼ネジの腐食
しかし、お掃除機能付きエアコンの場合は話が別です。スタンダードタイプのエアコンは、フィルターを外せば隙間が広いため、それほど問題はありません。ただ、お掃除機能付きエアコンは、フィルターを外しても隙間が少ないですよね。その隙間からスプレーをすることで、跳ね返りのスプレー成分がお掃除付きユニットの裏側に付いてしまうのです。ご覧のようにカビの付着も目立ちますが、ネジまでも腐食していますよね。このように市販のスプレーにはデメリットしかありません。お掃除機能付きエアコンには、市販のスプレーはNGです。故障するリスクもありますのでご注意を。
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